日本のジャズを聴け     (和ジャズBlog)

最近の日本のジャズは、もの凄く面白い!! もっともっともっと聴いて欲しいので、たくさん紹介します。

梅津和時 "Another Step"

コロナ禍で、入手困難だったりそこまで手が回らなかったりでこれまであまり聴けていない邦人ジャズを集中的に聴かせてもらう機会を得ました。
これから散発的にちょっと古い日本人のジャズの紹介が紛れ込む予定です。

本作は、生活向上委員会大管弦楽団(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a8022528.html )が解散した直後の1982年に録音されたもので、ピアニストにMal Waldronが入っているのが異色。

メンツは、生活向上委員会にも参加している早川岳晴, 菊地隆を擁したカルテット。
梅津和時(As,Bcl)、Mal Waldron(P)、早川岳晴(B)、菊地隆(Ds)

演奏曲は、こちらもちょっと異色の4ビート曲が並ぶ。
1 I Should Care
2 Lonely Nights
3 Hole In Stomach Woman
4 Circular Line
5 Round Midnight

Mal Waldronが入ったカルテットってことで、梅津にしては珍しい(と言っても良いと思う)スローテンポを含んだオーソドックスな4ビートジャズが並ぶ。
そのMal Waldronのソロから始まる1曲め。このMal Waldronの演奏がなんとも素晴らしい。
梅津は、スローテンポでも演歌感のある泣きのフレーズには陥らず、梅津の個性はしっかり発揮しながらジャズの語法の範疇での演奏に終始する。
逆に3曲めのテンポ早めの曲では、梅津節爆裂的な演奏に逆に安心感すら感じてしまう。
ワンホーンだからというより、特別ゲストだからってのが主な理由になると思うが、Mal Waldronが前面に出てくる場面は当然の如く多い。
そんなMal Waldronのリリカルなピアノでのバッキングも素晴らしいし、早川のゴリッとしたベースが演奏を締めているさまも盤石なもの。
Mal Waldronが入るという異色の組み合わせではあるが、個性的ではあるがキワモノ感なく、しっくりと楽しめる演奏ではあると思います。

ベストは5曲めにします。

梅津和時 "Another Step" (https://www.amazon.co.jp/dp/B000UVECVC/ )

"Jabuticaba" Jabuticaba

最近、人気急上昇中のピアニスト、永武幹子のアルバムが2枚立て続けにリリースされました。
1枚は自身のリーダートリオで、もう1枚がサックスの加納奈実とのデュオである本作。
 "Into The Forest" (https://www.amazon.co.jp/dp/B08VX1VYX3/ )
永武さんのライブはいろいろ見ているのだが、実はこの2つのユニットについては、これまで生で見る機会がありませんでした。
なので、どんな演奏をしているのか知らない中でのアルバム聴取ということになりました。

メンツは、加納、永武のデュオに、最後の曲だけ、永武トリオの2人が加わります。
加納奈実(sax)、永武幹子(P)
織原良次(B:8)、吉良創太(Ds:8)

演奏曲は、永武、加納とも2曲ずつのオリジナルと、Cesar Camargo Mariano, Carla Bley, Leslie Bricusse, Lee Konitzで全部で8曲という構成。
1. Samambaia
2. 桜東風
3. Wrong Key Donkey
4. What Kind of Fool am I
5. Play Fiddle Play 〜 Kary's Trance
6. Foggy Mind
7. Mysterious Dress
8. Along with You, Sunny man (Bonus Track)

何度かつらつらと聴いてから、しっかりと聴き直すような聴き方をしたのだが、加納の伸びやかなサウンドで奏でられるサックスの心地良さが第一印象。
曲調も含めて、キレの良い朗々としたサウンドが持ち味といったサウンド。
ピアノが、個人的な感覚だが、デュオで空間がたっぷりと空いているからかちょっと音数多めな感じがする。
あまり強い打鍵を使わないのは、編成と曲調からは、納得できるところだが、ちょっと永武らしくない気もする。
もっともその分低音をきっちり響かせてはいる。
とくに3曲めのストライドぽい低音のアルペジオが格好良い。
4曲めがバラードとなるが、しっとりと実に美しいサウンドながらしっかりとした演奏を聴かせる。
最後の曲で、この後紹介予定の永武トリオの織原、吉良が入ったカルテットでの演奏が入り、8ビートのポップな演奏で締め括られる。
全体に、ハキハキとした確固たる意識を感じさせるようなサウンドであることと、永武の左手の低音がよく響いていて、よく動いているのが印象的。

ベストは2曲めにします。

"Jabuticaba" Jabuticaba (https://www.amazon.co.jp/dp/B08SD5SCP3/ )

"蝶々在中" 渋谷毅

コロナ禍で、入手困難だったりそこまで手が回らなかったりでこれまであまり聴けていない邦人ジャズを集中的に聴かせてもらう機会を得ました。
これから散発的にちょっと古い日本人のジャズの紹介が紛れ込む予定です。

本作は、渋谷さんと川端さんのデュオ。
川端民生さんは2000年に亡くなってまして、残念ながら生で見る機会は一度もありませんでした。
参加アルバム林栄一さん関連のアルバムで聴いています。持ってます。
 Hopper's Duck "Far Out" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61786448.html )
 林栄一 "Mazuru" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61780040.html )
そういえば、2011年に亡くなってる古澤良治郎さんもほとんど聴いていません...。

メンツは
渋谷毅(P)、川端民生(B)

演奏曲は、渋谷さんのオリジナルが3曲に、Harry Warren, Gene de Paul, Jonny Green, Thelonious Monk, Gene de Paulなどで全部で9曲。
1. 蝶々(てふてふ)
2. が、とまった
3. There Will Never Be Another You
4. You Don’t Know What Love Is
5. Lover Man
6. Body And Soul
7. Misterioso
8. You Don’t Know What Love Is
9. 無題(Beyond the Flames)

牧歌的な曲調が多めというのもありそうだが、なんだか渋谷さんのピアノが、他で聴くときと較べてちょっと明るめな感じがする。
8曲めとかバラードでも楽しそうというか明るい雰囲気を感じるピアノを弾いている。
バタさんのベースの力強い運指でメロディアスな4ビートをしっかりと紡いでいく。
2曲めの最後あたりでも強烈な一撃を加えているが、強いタッチのベースがとっても心地良いし、7曲めでのごっつりのソロもまた素晴らしい。
6曲めの前から拍手が入ってくるのでここからがライブ収録なのかもしれない。
この6曲めでのベースソロもまた素晴らしい。
もう鬼籍に入った川端民生さん(2000)のベースって、(古澤良治郎さん(2011)のドラムともども)生ではもちろん、CDでもあまり経験していないが、もっと聴かないとなぁって気になってきます。
こんな凄い作品があった野を思い出しました。
 ”Hopper’s Duck” (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61786448.html)
最後の曲がかなりの美旋律で個人的には最高に琴線に触れる演奏なんですが、ピアノソロなのでこのアルバムの中としてはベストにはできないかなぁ…

ってことでベストは3曲め

"蝶々在中" 渋谷毅 (https://www.amazon.co.jp/dp/B005MW3N9G/ )

"Tao" ATM

本作は、須川崇志買い。2019年2月に稲毛のCandyで行われたライブ。
ATMはマサ・オグラのバンドで、マサ・オグラがダイキムジカレーベルから安カ川の入ったバンドのアルバム(http://www.d-musica.co.jp/release/neo/DNCD-16.html)をリリースしてて、おそらくその縁で本作も同じCandyでのライブを同じダイキムジカからリリースしたものと思われる。

メンツは、そのマサ・オグラに、目当ての須川、石若の入ったBoys Trioのピアニストである石井彰の3人で構成されたピアノトリオ。
マサ・オグラ(Ds)、石井彰(P)、須川崇志(B)

演奏曲は、以下の9曲。とくにクレジットの記載はないが。3人の共作でしょう。
1.Viento
2.Fuego
3.Montana
4.Tierra
5.Marisma
6.Trueno
7.Agua
8.Cielo
9.Candy

曲としてのモチーフはあるのかもしれないが、全体にフリーインプロを基にした演奏と言っても良いような演奏。
一応文字にはしているが、この手の演奏は絶対的に、百聞は一見にしかず、演奏のテンションと緊張感の高さは絶対的に伝わらないと思ってるので。試聴程度でも構わないから聴く機会を見つけて体感して見るべきと思う。
楽器の響きを重視したような繊細な音出しから、乱打に近いドラム、指以外を使って鍵盤を叩く場面も想起できるピアノ等々、感情の発露的な様相も感じられる場面を見せつつ、繊細でありながら気の赴くままに発しているともいえそうな3者の鳴らすサウンドが散漫な演奏には聴こえない。
須川のベースは、ピチカートでの弦の響きを効かせた演奏と、4曲めとか、アルコ弾きでの鬼気迫るような演奏とを効果的に絡めて存在感をアピールしてて、充分楽しませてもらいました。

ベストはは6曲め

"Tao" ATM (https://www.amazon.co.jp/dp/B07VHLVDJX/ )

津上研太, 南博 (20210424)

このところ、サックスとピアノのデュオをいろいろ聴く機会がありまして、まだblogで紹介してませんが、今後(いつになるか不明w)紹介できると思います。
 渋谷毅、宮沢昭 ”野百合” (https://www.amazon.co.jp/dp/B000064UF6/ )
 永武幹子、加納奈実 “Jabuticaba" (https://www.amazon.co.jp/dp/B08SD5SCP3/ )
 Jason Moran、Archie Shepp "Let My People Go" ( https://www.amazon.co.jp/dp/B08RH7J6W6/ )
 中村真、橋爪亮督 "Play Standards” (https://www.amazon.co.jp/dp/B07W8LLRBC/ )
ライブもありました。
 明田川荘之、梅津和時 “Live(20201016)” (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/477963059.html )

そんななか、BOZO(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a54056703.html )の2人での、同じ構成のデュオライブがあるってんで、こりゃちょっと気になるということで、緊急事態に入る直前のNo Trunksに赴いてきた次第。
と、調べてたら、2008年に同じ2人のライブを見ていました。 (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53166573.html )

コロナ禍での変則時間帯ということで、18時開場、18時半開演、21時閉店という予定。
開場時間に入って一番乗り。
ピアノがいつものように定位置の反対側まで引っ張り出されており、その前に譜面台が立ててあるのがステージ配置。

きっちり定刻に演奏開始。
演奏した曲は、スタンダード、ジャズメンオリジナルに、2人のオリジナルとを混ぜたようなラインナップ。
譜面を用意していたので、おおよその演奏曲は準備していたよう。
ミディアムスローくらいのテンポで奏でる曲が多め、これくらいのテンポがBOZOでの演奏でも良い味を出してたので、この両者には一番しっくりくるテンポと感じられる。
BOZOでは、ベースドラムがはいるのでピアノのバッキングも抑制気味だが、さすがにデュオではピアノのバッキングでの音数を多めにして空間を程よく満たしてくる。
こういう塩梅もセンスの良さというか、しっかり心得てるなと感じさせる。
そんな演奏は、それぞれが低音から高音まで縦横無尽に使いながら、聴き知った両者のそれぞれの個性をたっぷり感じさせるような演奏。
実に心地良く楽しませてもらいました。

今回、南さんのMCで、ほぼ1曲ごとに曲紹介をして、いくつかの曲ではその曲の由来を紹介。
さらにそれに続いて、過去のいろんなエピソード的な話をいくつか披露してくださり、
頭をぶつけた話(2つ)、夜間の運転の話、隣人の話、お国柄みたいな話し、最後はCMコピーの話題等々。
毎回毎回マスクをつけて喋り出す、演奏開始時に外し忘れ演奏の途中ではずす。
という所作を何度か繰り返し、いちいちまどろっこしいだろうなと見てて思うほど。しょうがないんですが…

1st set 50分くらい、2nd set 1時間弱にアンコールに応えてくれ、Body & Soul を。
8時半過ぎにはきっちり終演。たっぷりと両者の演奏を楽しませてもらいました。

翌日(4/25)からしばらくNo TRunksは休業されるそうです。

"アルプ" 明田川荘之

コロナ禍で、入手困難だったりそこまで手が回らなかったりでこれまであまり聴けていない邦人ジャズを集中的に聴かせてもらう機会を得ました。
これから散発的にちょっと古い日本人のジャズの紹介が紛れ込む予定です。

本作は、アケタの店の店主であらせられる明田川荘之さんの1992年録音のアルバムです。
育ったところがアケタの店がそう遠くないところで当時(中学生の頃から?)からその存在は知っていたのですが、当時はジャズとくに邦人ジャズは全然聴いていなかったので、店の看板を横目で見ながら自転車を走らせてました。
邦人ジャズを聴くようになったのは、引っ越した後で、いくどとなく行ってみようとスケジュールのチェックをしていたのですが、なんだか見たいメンツと自分の予定と、その他もろもろタイミングがあわず。
ってことで、実はアケタの店に入ったことがないのでありました。。。
自blogで紹介している明田川さんのアルバムは、"わっぺ"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a41611630.html )だけでして、そういうこと。
ライブは2回見ているんですが。。
 "明田川、片山デュオ (20170715)" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64196549.html )
 "明田川、梅津デュオ (20201016)" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/477963059.html )

本作のメンツは、以下の5人。板谷博さんのリーダー作もこの機会に聴かせてもらってます。
 "Shake You Up" "VAL" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/480811002.html )
明田川荘之(P)、岡野等(Tp)、板谷博(Tb)、山元恭介(B)、楠本卓司(Ds)

演奏曲は以下の3曲で、すべて明田川のオリジナル。
1 Blues For JoJo
2 ALP
3 Magic Eye

オーソドックスなハードバップな曲調なれど、ピアノが部分部分でちょこっと壊れかける場面があって、それが良いアクセントになっているか。
明田川さんが、とくにソロの場面が多いが、興が乗ってくると、ずっと唸っている。
2曲めのバラードがかなり強烈。
フロントの2管も、たっぷりと時間をとって端正なソロを聴かせる。
1曲めではベースのしっかりとしたウォーキングが良く効いている。
3曲めが、シンセサイザーによるビブラフォン調の音とパイプオルガンぽい音で奏でられるムード歌謡みたいな雰囲気を持った曲。
こんな曲を演っているのも、中央線ぽくも昭和っぽくもあって良い感じ。
半分を過ぎたところで管が入ってくる30分近い曲。後半若干ダレてきている感じもなきにしもあらずだが、これも含めてこれで良いのだ、ということらしい。
と、3曲で締め括られる。

ベストほ2曲めでしょうか。

"アルプ" 明田川荘之 (http://www.aketa.org/AD33.html )

"Boys in Rolls" Boys Trio

これがBoys Trioの2枚めのアルバム
Boys Trioの、これがBoys Trioの3枚めのアルバムで、2013年の作品。
石若の録音3作めということになる。
石若本人のディスコ(http://www.shun-ishiwaka.com/home )を見ると、6枚めの録音が自分が凄いと認識した"Live at The Body & Soul" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61999075.html )で、これも2013年のリリースでした。
だが、その前の録音ってことになっている井上銘の"Wwaiting For Sunrise"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62457967.html )のほうが後に紹介していて、どうやらリリースが後だったらしい・・・。

Boys Trioの初期作は、石若凄いと思ったときからいろいろ探していたが、新品はおろか中古でも見つからず、長らく頭の片隅に残っていて、ようやく見つけたのが2015年リリースの4枚めのアルバムを2017年に見つけて紹介しているのが下記。
 ”Boys featureing SHUN” (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64034776.html )
先日、Disk Unionのサイトでいろいろ眺めていたら、探していた初期の3枚がまとめて中古で出ているのを見つけ、速攻買いを決めたもの。
 "月夜の旅" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/480810923.html)
 "Boys in Rolls" (https://www.amazon.co.jp/dp/B004I18RH0/ )
 "Reflection" (https://www.amazon.co.jp/dp/B00ADR5G9K/ )

メンツは、不変の3人に、3曲にゲストが入る。
寺久保のアルバムは、過去に1枚だけ聴いている。
 ”North Bird” (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60609965.html )
金澤英明(B)、石井彰(P)、石若駿(Ds)
中牟礼貞則(G:7)、寺久保エレナ(As:1,5)

演奏曲は、金澤が2曲、石若、石井が各1曲のオリジナル。Steve Swallow(2), Matt Dennis(6), Astor Piazzolla(7), Oscar Levant(8)の曲で全部で8曲。
1. エレナ
2. Ladies In Mercedes
3. Wall,and evening Garden
4. Sincerely
5. Sapporo
6. Everything Happens To Me
7. Oblivion
8. Blame It On My Youth

冒頭から、ピアノトリオのアルバムとしては意表を突いたオープニングでサックスが鳴り響く。
3拍子のワルツで、タイトルから寺久保のイメージに合わせて作られた作品ってことでしょう。
2曲めが、ラテン調リズムのちょっとゴージャスな雰囲気を感じさせる曲。
3曲めからはBoys Trioらしい旋律の曲が増えてくる。
全8曲のうち3曲がゲストの入った演奏で、2枚めのアルバムにしてトリオだけで勝負しないで変化球を入れてきているのは、。。まさかここでトリオでの表現が頭打ちってこともないと思うのだが。。 レーベルの思惑でもあったか。
5曲めが、前半がほぼサックスとドラムのデュオで石若のドラム乱打を思いっきり楽しめるところが聴きどころ。
7曲めは、中牟礼さんのギターを主役に据えたちょっとしっとりとした雰囲気の曲、ピアノとのコラボレーションが程よく優しい雰囲気を作り出している。

ベストは2曲め

"Boys in Rolls" Boys Trio (https://www.amazon.co.jp/dp/B004I18RH0/ )

"Famous Composers" "Famous Melodies" 渋谷毅

コロナ禍で、入手困難だったりそこまで手が回らなかったりでこれまであまり聴けていない邦人ジャズを集中的に聴かせてもらう機会を得ました。
これから散発的にちょっと古い日本人のジャズの紹介が紛れ込む予定です。

渋谷毅さんのアルバムもそう多く聴いてなくて
 "RAdiO" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a50380505.html )
 渋谷毅オーケストラ "Live '91" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63258781.html )
 "Essential Ellington" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57433175.html )
 "hild Hood" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63887497.html )
程度と褒められたもんじゃない。
もともとそう多作な方でもなく、さらにちょっと古い作品は中古でも入手困難だったりするので再発のタイミングを逸すると...。
ここでは、2007年にリリースされたメロディーズとコンポーザーズと題されたピアノソロ作を2つまとめて紹介します。

メンツといっても..
渋谷毅(P)

演奏曲は2つのアルバムそれぞれ以下の通り。
"Famous Composers"
1.Skating In Central Park
2.Come Sunday
3.Peace
4.2 Degrees East-3 Degrees West
5.Candy Tree
6.Love You Madly
7.Lotus Blossom

"Famous Melodies"
1.Danny Boy
2.Medley
3.Just A Gigolo
4.My Man
5.Polka Dotz And Moonbeams
6.Smoke Gets In Your Eyes
7.I Can’t Get Started

どこが魅力なんだろうと冷静に聴いていると、取り立てて特徴的な部分があるわけではないのだが、それでいて惹きつけられるなんらかの魅力を感じてしまう、そんなピアノ。
多過ぎず少な過ぎない良い塩梅の音数、訥々としているようで要所をしっかり締めてくるようなフレーズ、強くなくさりとて弱すぎるわけでもないタッチ。
演奏は、多少崩す場面はあっても、元の曲をそのまま奏でているような印象。
聞き知ったメロディを聴く安心感、クラシックを聴いた時の心の平穏な感じ、ジャズを聴いた時の高揚感みたいなものが混然と湧き上がってくるような、それでいてほっこりしつつのしっかりとした演奏を気持ち良く聴かせてもらいました。
聴けば聴くほど、その音色とフレーズに耳を持ってかれるようなそんな演奏は、当初の魅力は?なんて思いがどっかいってどっぷりと聴き入っていくのでありました。

ベストは、"Famous Composers"の7曲めにします。

"Famous Composers" (https://www.amazon.co.jp/dp/B07D31WFWM/ )
"Famous Melodies" (https://www.amazon.co.jp/dp/B07D33WZ24/ )

"Shake You Up" "VAL" 板谷博

コロナ禍で、入手困難だったりそこまで手が回らなかったりでこれまであまり聴けていない邦人ジャズを集中的に聴かせてもらう機会を得ました。
これから散発的にちょっと古い日本人のジャズの紹介が紛れ込む予定です。

最初が、板谷博さん。
生活向上委員会大管弦楽団(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a8022528.html )の創設メンバーのひとりで、Guilty Physic名義で2枚のリーダー作を残す。
1996年48歳で他界。

彼の残したリーダー作2枚をまとめて紹介します。
前者が1990.9.6 新宿 PitInnでのライブ、後者はスタジオ録音だと思います。

メンツは、Guilty Physicというユニットで、2管2ギターというちょっと変則的なセクステット。
ライブのほうはさらに、パーカッションが増強されている。
Guilty Physic
板谷博(Tb)、松風鉱一(As,Ts,Bcl,Fl)
石渡明廣(G)、三好功郎(G)、八尋洋一(B)、小山彰太(Ds)
田中倫明(per)、ヤヒロトモヒロ(per)

"Shake You Up"
1 Skin Tight
2 Plain Song
3 Monkey Business
4 Just In Time
5 Watch You Step!
6 Foot Prints
7 Let's Talk About Mr. Charles Mingus

"VAL"
1 Bemsha Swing
2 Flashing-Point
3 Petit Waltz
4 All Is Quiet
5 New Ballad
6 Naima
7 Golsonia
8 Val
9 Over The Rainbow

フリー系日本人ジャズ、特に中央線界隈のものは、演奏が多少粗くてもその荒さが勢いとグルーブ感に直結してて、独特の雰囲気を醸し出しているという認識している。
が、ここでの演奏は、あまり粗さを感じさせないまとまりの良さがあり、程よく締まった演奏を聴かせている。
それでいて中央線ジャズらしいグルーブもしっかり感じさせる。
リズムがパワフルでしかも結構な煽り感を見せていて、とくにベースがかなりしっかりとしたビートを刻んでいるが、これがすべてに効いているような気がする。
ギターが2人入るのも特徴的だが、なんといっても石渡の音色が今も変わらぬ独特なもので、この支配力の強さは相当なものだと思う。
選曲も編曲も、そんなサウンドバランスも含めて、板谷の感性が出てきているものだと思うが、バタ臭過ぎず、それでいて強烈なグルーブが出ていて、なんだかわからんがもの凄いと感じさせる。
そんなサウンドを作り出すセンスに感服している次第。
そんなサウンドに個人的には、感心しつつも思いっきり楽しませてもらっている。
最後の最後がしっとりと奏でられる、Over The Rainbow。もの悲しく響くところが...。

ベストは、"Shake You Up" の5曲めにしましょう。

"Shake You Up" (https://www.amazon.co.jp/dp/B000064HZ5/ )
"VAL" (https://www.amazon.co.jp/dp/B0037VZAQS/ )

"月夜の旅" Boys Trio

これがBoys Trioの最初のアルバムで、石若のファーストレコーディング作で、2010年にリリースされたもの。
この3人での演奏は、2004年が最初らしく、石若は小学生だったとか(驚)
このときが、17歳で高校生だったらしい..。
石若は北海道出身だが、北海道はジャズの情操教育が盛んなようで2016年に"チョビ渋" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63820506.html )なんてアルバムを凄い凄いと聴いています。
ここから、松原慎之介(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/479217915.html )が排出されてます。
他に、石田幹雄、瀬尾高志、竹村一哲((https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/480250676.html )の3人も北海道から出ています。

Boys Trioの初期作は、石若凄いと思ったときからいろいろ探していたが、新品はおろか中古でも見つからず。
ようやく見つけたのが2015年リリースの4枚めのアルバムを2017年に見つけて紹介しているのが下記。
 ”Boys featureing SHUN” (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64034776.html )
先日、Disk Unionのサイトでいろいろ眺めていたら、探していた初期の3枚がまとめて中古で出ているのを見つけ、速攻買いを決めたもの。
 "月夜の旅" (https://www.amazon.co.jp/dp/B0035KGKTC)
 "Boys in Rolls" (https://www.amazon.co.jp/dp/B004I18RH0/)
 "Reflection" (https://www.amazon.co.jp/dp/B00ADR5G9K/)

メンツは、不変の3人
金澤英明(B)、石井彰(P)、石若駿(Ds)
演奏曲は、メンバー3人のオリジナルが各2曲(石井は同じ曲を2パターンだが)ずつに、Astor Piazzolla(1), George Gershwin(6), Pedro Junco(7)が各1曲ずつで全部で9曲。
01.ブエノスアイレスの冬
02.Chasin’ in The Dark
03.The boomers
04.H・I・N・O
05.月下美人
06.Tea for Two
07.Nosotros
08.Mazy
09.Mazy (monaural ver.)

Boys Trioが元々攻めたサウンドのピアノトリオというよりは、ちょっと内向的に美旋律を聴かせるユニットであると認識しているが、ここでもその認識にあった演奏がされている。
これがこのトリオでの初作となるが、ここではリーダーにあたる金澤のベースが前面に出ている場面が多い印象で、アルコとピチカートとを駆使しながらメロディアスなベース演奏を楽しませてくれる。
肝心の石若のドラムは、2曲め、4曲めの前半とかはなかなか攻めたドラミングを聴かせる。
この時17歳の初レコーディングだが、それを微塵も感じさせない、多彩で堂々としたドラムを聴かせる。

ベストは2曲めにします。

"月夜の旅" Boys Trio (https://www.amazon.co.jp/dp/B0035KGKTC/ )
記事検索
Recent Comments
RSS
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ