日本のジャズを聴け     (和ジャズBlog)

最近の日本のジャズは、もの凄く面白い!! もっともっともっと聴いて欲しいので、たくさん紹介します。

山田丈造, 碓井佑治デュオ 独壇場+ (20180709)

山田丈造という名前を見る機会がここのところ増えていて、どんな演奏をする人なんだ?と気になっていた。
生演奏を見る機会はなかなか得られないでいたが、アルバム上では
 Gatos Meeting "The Book Of Gatos"(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64448356.html)
を聴いていて好感触な印象を持っていた。
どっかのタイミングで生演奏を聴くべきとは思っていたが、ようやくその機会を得られました。

共演の碓井佑治は普段は北海道にいるようで今回初めて知った人。
この2人に竹村一哲、越智俊介が加わった4人でのアルバムが先ごろリリース(http://ittetsu2.blog.fc2.com/blog-entry-54.html)され、その購入も画策したいと、そんなタイミングもあってのこの日ではあったんですが..。


ステージはシンプルに、右側に山田丈造のトランペット、左側にギターの碓井佑治という立ち位置。

ドラム、ベースといったリズム楽器がいないデュオなので、選んでいる曲もあまりビート感の強いものではなく、じっくり聴かせられるようなもの

山田丈造の、粗さはあまり感じられないしっかりとした意思の強さを感じさせるようなサウンドでありながら、繊細なコントロールを感じさせる音。

碓井佑治のギターが、当初ちょっとボリュームでか過ぎ、バランス崩れてる?と思うくらい音が大きいように感じられたが、基本的にはそう強くないタッチを基本としているようで絶妙にバランスしている。
フレーズとしては、ブルースを嗜好している印象が感じられるもので、左手でのビブラート、アームを使って音を揺らし、ギター本体を揺らしてみたりと、ビブラートと、いろんな技を駆使してニュアンスを変えた音を効果的に使ったもの。
ボリュームペダルを使わず、こまめに本体のボリュームを操作することとタッチで音の強弱をコントロールしていたよう。

選ばれた曲も、そんな薄井の嗜好もあったのか半分くらいはブルースを基本にしたものだったと記憶。

と、両者とも音の表情を繊細にコントロールした演奏でのコラボレーションで、熱気を感じさせながらもじっくりと聴かせる演奏で、都合5曲+アンコール1曲の演奏で、1時間強の濃密なライブでありました。

聴衆は、関係者含めて10人弱といったところだったか。

JAZZ Concerto (20170706)

GWの休日出勤の代休をたまたま取ってまして(今ごろ)、雨が降ってなければ山歩きを画策していましたが諦めまして、何をしようか悩んでいたんです。
そんなときにちょうど良いタイミングで無料コンサートの情報を見つけまして、
 https://twitter.com/mico_pachi/status/1015046805136945153
ひとつ用事を済ませてから、南越谷まで行ってきました。

13:30会場14:00時開演の告知でしたが、会場に着いたのが13:55頃。
さすがに大々的に告知をしてはいなかったんでしょう、平日の昼間ってこともあってお客さん100人もいなかったんじゃないか?
1500人くらい入る大ホールでしたが、前の方にまばらに人がいるだけ。
が、まだ全然始まる気配がなく、定刻を20分も過ぎたところでようやく舞台に人が入ってきて開演。

真鍮ででてきてる楽器を中心としたオーケストラの面々で、舞台には左からサックス5、トランペット4、トロンボーン4と並び、その前方に左からピアノ、ベース、パーカッションが並ぶ。
指揮者は、トランペットでのソロも披露。
そして、舞台中央にゲストソリストが入る。

そのゲストソリストは、山下洋輔、森山威男の2人。
それぞれが1人ずつ入っての2セット構成。
前半が山下、後半が森山で、それぞれ45分くらいで5〜6曲ずつはやっていたか。

曲は、ボレロ、アランフェス、ともう1曲あったかが、ゲスト違いで2回ずつ演奏して、他は…

基本的には、管楽器のソロは入らず、ソリストもソロのスペースがあるわけでなく、通常の演奏の上で即興を繰り広げることになる。
例外もあるが…。

このライブの聴きどころはなんといっても、山下、森山が、ビッグバンドサウンドの上で、曲の体裁を破壊しない範疇でどんなパフォーマンスを繰り広げどれだけ暴れるまわるかにあるわけで、そんな役回りにはもってこいの2人なんだと思う。

こういうのが多分はじめての試みで、しかも今回がはじめてのリハーサル、最初に出てきたのが山下ってことでしょうがないんだろうが、山下のほうがちょっと大人しめでまだ暴れる余地がありそうな気配が感じられたか。

今回最高に面白かったのは、森山入りのボレロ。
ボレロってのは、延々と奏でられるスネアのリズムが根底にあって、同じフレーズの音数が増えて成り立つと思うが、その根底であるスネア部分をドラムが暴れてぶち壊すことになり、そのスリリングな展開は筆舌に尽くしがたいものがある。

そんなんなんで、同じ曲を演るってのが両者のアプローチの違いが明瞭にわかり、それが面白さに繋がる。

それと、このコンサートで(良い意味で)気になったのが、見た感じいずれの楽器にもマイクは付いておらず、全ての音がほぼ生音だけということ。
それが故に、ピアノの音はちと弱めで、特に永武さんの音を聴き分けるのはかなり難儀と言わざるを得なかったが、それでもPA過多な音よりはてんで好感触。
これだけの規模のホールでは異例と言えそう。リハーサルだからか?

最後に、山下、森山の両名が入ってアンコールのリハーサル(笑)を2曲披露して終了。
良いもん見せてもらいました。

本番は2019年3月9日。チケット販売開始は2018年10月28日だそう。まだまだ先の話です。
これから本番に向けて、凄く変化し完成度は上がっていくんでしょう。
今後も公開リハーサルを演るんだろうか..。

"Live at UMEDA CLUB QUATTRO, LIQUIDROOM" Negicco

本作は、CRCK/LCKSがサポートメンバーに入っているということと、タワー限定(枚数少ない印象)なんで速攻で購入を決めています。
そんなCRCK/LCKSのアルバム紹介は以下の通り。
 "CRCK/LCKS"(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63750539.html)
 "Lighter"(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64210000.html)

Negiccoのメンバーは下記3人。年齢が26-30歳だそうです。15年やってればそうなりますね。
NOA☆、MEG、KAEDE

そして、CRCK/LCKSのメンバーが下記(いつ見ても凄いと思う)でありまして、ただ東京公演では石若は入らなかったよう(石若君多忙なんでね)で、福森康が客演しています。
小田朋美(P)、石若駿(Ds)、越智俊介(B)、井上銘(G)、小西遼(Sax)
福森康(Ds:5,6)、前田大輔(Tb:5)

演奏曲は以下の通り。大阪(CLUB QUATTRO)が2/25の演奏で、1,2,3,4,7の5曲、東京(LIQUIDROOM)が3/18の演奏、5,6の2曲。

1.Make Up Prelude
2.ねぇバーディア
3.ライフ・イズ・キャンディ・トラベル
4.土曜の夜は
5.カリプソ娘に花束を
6.ともだちがいない!
7.さよならMusic

アイドルである本人達については..語尾の音程が微妙に下がるような歌い方、逆に音を延ばしてると音程が上がってみたり、ちょっと鼻にかかった声音だったり、3人でそれぞれクセはありそうだが、総じて歌唱としてはあまり上手い感じでもないかなぁ。

いわゆるアニメ声ぽい声音とか、ノリの良さとか、盛り上げ方とか、アイドルとしての吸引力ってのはあるんでしょう。
長らく活動を続けているだけの、ある種の上手さとそれが故の人気ってのはあるんだろうなとは思います。

演奏に関しては、
キメはしっかりと決めてきながら、リフとか自由度の高い演奏もしっかりキメて持ち味を出してくる、石若のドラム。歌の後ろに入る場面が多いので、際立って目立つような状況にはあまりならないが、しっかり聴いているとさすがの上手さを見せている小田のキーボード。
いつのまにか耳を持ってかれてる、リフとかカッティングにうまさを見せる井上のギター。そんなギターとソロを分け合っているサックスは出番は少ないが、4曲めとかしっかり印象に残る演奏をしている。
と、しっかり聴いていれば演奏のうまさは伝わってくるが、なんだかんだ主役が歌であることは曲げられず、
良くも悪くも歌唱の印象の強さは強大でありました。

ベストは、4曲めにしときます。

"Live at UMEDA CLUB QUATTRO, LIQUIDROOM" Negicco (http://tower.jp/item/4715296/)

渡辺翔太 "Awareness"

このアルバムも石若買いで、新譜情報を漁っていて見つけたもの。
しかし、毎月とは言わないが高頻度に参加アルバムが見つかる、石若の引っ張りだこ具合ってのが尋常でないことが判ります。

メンツは、ピアノトリオに、2曲でボーカルが客演する。そのボーカルがものんくるの吉田沙良っても興味津々なところ。
 "世界はここにしかないって上手に言って"(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64210001.html)
渡辺翔太は、上記ものんくる盤で聴いている人、井上銘のSTEREO CHAMP(https://www.amazon.co.jp/dp/B071RQRTKN/)
にも参加しているようだが、未聴..。
というメンツは以下の通り。
渡辺翔太(P/Keys)
若井俊也(B)
石若駿(Ds)
吉田沙良(Vo) ※M4,7

演奏曲は、すべて渡辺翔太のオリジナルで、4曲めの作詞は吉田沙良。
1. North Bird
2. Ants Love Juice
3. Aruku
4. かなめ
5. Saga of Little Bear
6. Sign
7. Color of Numbers
8. Goodbye and Hello

曲調は、コンテンポラリ系の範疇になると思うが、少し日本的なテイスト(演歌、民謡というより童謡かな?)を感じさせるようなものが多め。
ビート感だったり、疾走感だったり、ちゃんと拍を感じさせる要素はあるのだが、しっかり聴いているとビートを刻んでいる楽器がいなかったり、あまり明瞭に拍を感じさせなかったり、という場面があってちょっと不思議な気分にさせられる。

ピアノはテーマもソロもメロディアスな旋律を柔らかめなタッチ奏でるスタイルで、モダンなコードも駆使するが、基本は非常に美しい音色で聴かせる。左手をあまり活躍させるような感じでもないか。
ドラムは石若なんでビート感はあってもビートは刻まない。
それにつけても、このドラムが入ることで演奏に躍動感が生まれるのは、いつものことながら圧巻であります。
ベースもリズムキープを前面に出すというよりはメロディアスなフレーズに徹する感じで、演奏の彩には良い効果を出している印象。
しかし、このベースが良い味出しているなぁと、あらためて調べてみると、1988年生まれの若手でありながら、本田珠也とケイ赤城トリオのメンバーで、さすがの実力者でありました。

6曲めでラテン調バラード、7曲めでエレピを使った演奏で雰囲気を変え、その7曲めでスキャット、3つ前の4曲めでボーカルと吉田沙良が入るのが、しっとりとした吉田のボーカルが、心地良く沁みる。
そして石若のドラムがしっかりビートを刻んでいるのが、逆に新鮮だったり..。

5曲め冒頭に入っている子供の声は、ちょっと違和感があるかなぁ。

ベストは、7曲めにしましょう。


渡辺翔太 "Awareness"(https://www.amazon.co.jp/dp/B07BLHMX5X/)

"Beatin'" Ethnic Minority

Ethnic Minorityは横田寛之のサックストリオユニットで、ライブハウスでの演奏もしているんだと思いますが、屋外での無料ライブでの演奏も積極的に行っていて、スケジュールを確認すると聴くことができます。
個人的には、吉祥寺のバスキングで数回聴かせてもらってます。

Ethnic Minorityのアルバムとしては過去に1枚だけ出ていまして2012年に紹介しています。
リリースもこの頃だと思います。
 "Startin'" (https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61359673.html)

その他に、2014年に横田寛之のソロユニット"YHEM"としてのリリースがありました。
 "Re:St1"(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62345251.html)

本作も、6年前のアルバムと同じメンバーです。良く続いています。
横田寛之(As)、サトウヒロ(B)、島野和樹(Ds)

演奏曲は、すべてメンバーのオリジナルで以下の通り。
01. Abyss Gate
02. Doubt!
03. Third Step
04. Don't Copy
05. シュビドゥバ
06. Blue Brain
07. Pink Pineapple
08. 我武者羅ガムラン
09. Cissy Strut
10. Congratulations

Ethnic Minority名義の前作がリリースされてからのライブとか、twitterでチェックしてまして、3人でのEthnic Minorityとしての演奏に加えて、YHEM Soloist名義でのソロ活動を並行して行ってまして、そっちでもアルバムが出ているのは、前述の通り。
そっちは、音源を鳴らしながら、それに合わせてサックスを演奏するスタイルで、エレクトロニクスを大幅に起用しそれを駆使したサウンドになってまして。

本作ではも、そんなエレクトロニクス利用の影響が色濃く出たものに仕上がっている。
冒頭、バスドラによる強い打音に導かれたシンセによるリズムで快調に縦ノリしてると、ブチッと音を切って、そこから短い本編という1曲め。
以降も、2ビートな強力なリズムにキレの良いペースフレーズでリズムを作って、そこに様々な電子音を混ぜ込んで音の厚みを増したところに、サックスがテーマを吹く。
というのが、おおよそのパターン。

前作は、ドラム、ベース、サックスの3楽器によるトリオ演奏が主体で電子的な操作も多少ならず、それでもアコースティックな雰囲気が残っていたが、サックスの代わりにシンセ等電子音でのテーマ演奏とか、格段に電子音の起用が増えている。さらに、曲によってはボイスまでやって…。

と、シンセに、他の電気エフェクト、効果音的なものと、てんこに色々載せてきてはいるがEthnic Minorityとしての基本的な部分は変わっていない印象で、全体にタイトで早くて痛快に気持ち良くノれる演奏をたっぷりと楽しませてもらいました。

最後の曲は、ボイスでなくボーカルで、ちと驚く。

ベストは6曲めかなぁ

"Beatin'" Ethnic Minority(https://www.amazon.co.jp/dp/B07BSXCKLD/)

Nouon (20180607)

正式には、「nouon with 加藤一平」という記載になっていますが、もうこの4人で「Nouon」を名乗ると思うので、タイトルは"+加藤一平"をあえて入れません。

個人的に、"Nouon"ってバンドのサウンドに妙に魅かれるところがありまして、存在する音源はすべて買い。
ライブも、行けるだけは行けるようにしています。で、その記録は以下の通り。

アルバム
 "Kuu" (https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63552065.html)
 "Live at Haremame 2016"(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64005602.html)

ライブ
 20160221 (https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63597215.html)
 20161207 (https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63952970.html)
 20170428 (https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64114764.html)
 20170823 (https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64237748.html)

で、最後のライブのタイミングでContrabass ClarinetのHuw Lloydが脱退しまして、ここまでか!!と思っていたら、意表のメンバー加入を経て再始動した野でありました。

そういえば、Huw Lloyd参加の最後のライブって録音していたはずだけど、音源リリースされるのかも気になってます!!

とりあえず、ライブの最初の印象から。
そもそもとして、加藤一平トーンが強烈に作用しているのは紛れもない事実でありまして、きっちりと奏でるフレーズから独特のフリークトーンまで、さすがに前面での登場頻度が高い上に少しの遠慮も感じられない個性爆裂サウンド(褒めてます)。
これが新しい、これまでとは違うNouonのサウンドであることを印象付ける演奏。

Huw Lloydが脱退し、加藤一平が加入してからの人前での演奏は、初回が八丁堀"Sound & Bar HOWL"[3/13]("東京湾ホエールズ"企画の一環として)、次が荻窪"Velvetsun"[5/27]に続いての3回め。

ステージは、左手前が加藤のギター、その後ろにビブラフォン、右手前に横向きにケビンのキーボード、その後ろがドラムというセッテイング。
前回のライブでは、ビブラフォンが左手前、ドラムが真ん中奥だったので、「ギターは前」ってのがセオリーなのかなと思ってみたり。

聴衆は30人くらいは入ってたんじゃないか。もちろん、おっさん比率高いですw

全体のサウンドの雰囲気としても、楽器編成が変わることで各人それぞれの役割に多少なりとも変化があったことが主な理由になると思うが、肌触りはかなり変化しているか。

加藤のギターが繰り出す金属的な高音域の響きと、それに同調してかドラムの鳴り物での金属音が増えている。
そして、山田のビブラフォンが前面に出る頻度は減り、テーマもギターとのユニゾンが大半だったか。
曲によってKevin McHughが、シンセベースを使って野太い低音を入れてくる。
そして、ある種の暴力的とも言えそうな、それでいて強烈な中毒性のある加藤のギターフレーズ。
これまでのNouonとは違うサウンドではあるが、これはこれでエキサイティングな演奏が楽しめる!!

演奏曲は、オリジナルと非オリジナルを含めたこのバンドでの新曲が大半で、過去のNouonの曲は、アンコール含めて3〜4曲くらいだったと思う。

7月末からレコーディングに入るとのことでまだまだ曲の準備が足りていないからか、1st、2ndとも4〜5曲程度の30分くらいの演奏時間とコンパクトであったがかなり濃密な内容でありました。

それにつけても、個人的には山本淳平のちょっとクセのあるドラムが久々に聴けてそれがまた満足度が高い。
彼のドラムもちょっと中毒性がありまして...
特に2nd最後の曲の後半の短かったがギターとのバトル的展開が素晴らしい!!

"JAZZED/SMILE" 古地克成

先日、移転オープンした新宿のディスクユニオンジャズ館を見に行った時に、バーゲン価格になっていた中から気になって購入したもの。
特に、メンツも収録曲も特別惹かれたわけではないが、なんか気になったという感じ。
しいて言えば、"PART TIME LOVER"と"SMILE"を演ってるなぁと思ったくらい。
2014年の作品です。

メンツは、以下の通りのサックストリオ。3人とも今回初聴きで良いと思います。
日野皓正グループへの参加歴を持つドラマーに、最近松本茜との共演が多いサックス、SLEEP WALKERのベーシストという言う布陣。
古地克成(Ds)、山田穣(Sax)、池田潔(B)

演奏曲は以下の通り。古地のオリジナル4曲に、Jimmy Heath、Bob Haggart、Stevie Wonder、Charlie Chaplinという構成。
1.Black Stone
2.GINGER BREAD BOY
3.MIST ISLAND
4.WHAT'S NEW
5.SONG FOR TOCO
6.FIRE FEED
7.PART TIME LOVER
8.SMILE

パリッとはっきりとした口調で、ハキハキと発言していくようなビバップ系のサックスがちょっと軽めに感じることもあるが、これは相対的なもので、普段聴いているサックストリオがハード過ぎるのが理由。

ズンと沈むベースの迫力ある音に耳を持ってかれることがままあるが、これは録音が派手ってわけではなく、音量バランス上これくらい出ていないと演奏に迫力が出てこないってことでしょう。
そういう意味では、ライブを聴いているよりかは音大きめには録れているとは思う。

空間を埋めていくように様々な音を発するドラム。
これをやかましいと思う人もいそうだが、全体のバランスとしては、そんなに音数が多過ぎるってわけではなさそう。

演奏自体は、そうハードではなく、きっちりとしたビートにテーマもほぼ崩さずに演奏しており、さらにメロディアスな即興と難易度は低めだと思うが、録音がはっきりとしたサウンドを録ることを指向しているが故に、ハードな雰囲気が滲み出ているような感じ。

ベストは6曲にしましょう

"JAZZED/SMILE" 古地克成(https://www.amazon.co.jp/dp/B00L0Z29Z8/)

永武幹子+増尾好秋(20180521)

No Trunksでの月曜のライブは、通常は「独壇場」と名付けられ、若手ミュージシャンがソロかデュオで21時から1時間1セットの演奏をするスタイル(が月1回開催されるの)が普通なんです。

が、今回は増尾好秋さんが客演するってんで、20時から2セットの演奏という普段のライブと同じセット構成での開催でありました。

当日、19時半ちょっと前に店に入って2人め、その後続々とお客さんが入って最終的に、20人を超えていたんじゃないかと思います。
ステージは、デュオの標準であるピアノを左に移したもので、ギターは右端というより、もう少し中側に入ったところ。

演奏曲は、4ビート中心のジャズメンオリジナルとスタンダードといった布陣に、増尾オリジナルが1曲あったか。
この場合はお互いのセンスが良いという表現があっていると思うが、長らく一緒に演奏している阿吽の呼吸ではないと思われる部分でも演奏の上手さ、巧さを感じさせるところが随所に感じられ..。
とくにバッキングが顕著なんだと思うが、こう来て欲しいと思うようなタイミングとかフレーズとかはずし方とか、きっちり抑えてくるような「痒いところに手が届く」と表現するような演奏というよりも。
あぁこうきたか、これは気持ち良い展開だぁと感じさせるような、「ツボを押さえた」と表現したいような演奏という感じ。

演奏の展開が増尾さんが主導的であることは、永武さんのリアクション、笑ったり、「あぁ」とか「おぉ」とか出す声や、増尾さんの表情を窺いながら演奏する姿から感じ取れる。(顔を右に向けるので表情までは見えなかったのが、ちと残念ではあった...)
が、逆に増尾さんがリアクションをする場面も見られたので、お互いがお互いを刺激していく展開であることをも窺い知れる。

それでも一切音楽がもたつくことはなく、瞬間瞬間に機敏に音楽の変化に対応していっているとは思うが、スリリングだったり、丁々発止だったりを感じさせない心地よい演奏が印象的。

2セットめは、SOIL&"PIMP"SESSIONSのベーシストである秋田ゴールドマン(国立在住だそう)が3曲で客演。
その3曲めでは、増尾さんがボーカルを披露。
アンコールでは、リクエストを受け、さらに秋田ゴールドマンを呼んで、その場で増尾さんが急遽曲を教えて演奏するという荒業まで。

1st setが20時10分過ぎから約1時間、2nd setが21時30分から1時間強にアンコールとたっぷりと演奏を楽しませていただきました。

スガダイロー "季節はただ流れて行く"

ここのところリリースされているアルバムの大半が、VelvetSunの直販でだけ流通しているもので、さらに聴くべき作品は、こちらにあるという認識なので、通販で買うか、VelvetSunにライブを見に行った時に買ってくるかしかないんですが、本作はZycosを聴きに行ったとき(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64482321.html)
に入手したもの。
 "Solo Piano at Velvetsun"(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63658614.html)
amazonで買えるのは、
2016年の"蝉丸-陰陽師の音"(https://www.amazon.co.jp/dp/B01HSFOXFC/)、
2017年の多田誠司とのデュオ作"残照 Live"(https://www.amazon.co.jp/dp/B01N4ULYQ6/)
とありますが、いずれも未購入。
もひとつ近作がVelvetSunの直販であるんですが、これは未購入。
 "Litte Blue"(https://velvetsun.theshop.jp/items/8421680)

本作は、五反田にある音楽ホール(http://shinagawa-gotanda-planetarium.com/hall/)で録音されたソロ作。
スガダイロー(P)

演奏曲は、毎月1曲ずつ一年を費やして作曲した作品集とのこと。
01.花残月 April
02.皐月 May
03.季夏 June
04.七夕月 July
05.葉月 August
06.晩秋 September
07.神無月 October
08.仲冬 November
09.春待月 December
10.正月 January
11.如月 February
12.花見月 March

13. 海は見ていた With the sea


左手がミドルテンポで反復するリズムを延々と奏でる。
右手がどこまでが譜面に書かれ、どこまでが即興かは不明だが、しっかり構築された美旋律を絡めていく。
言ってみれば、ちょうどKeitjJarrettのソロ作を聴いているような気分になる演奏。
もっとも旋律としては、アメリカな雰囲気ではなく、より和テイストを強く感じるフレーズになっている。

曲のタイトルを把握して聴くと、その情景をより思い描きやすいような印象。
1曲めは、桜の花びらが風にまって散っていくような
3曲めは、少し強めにしっかり降り続く雨と、雨だれ
4曲めは今にも降り落ちて来そうな満天の星空
8曲め、木枯らしに枯葉が舞っているような
といった感じ。この情景を描く力量の凄さ。

そして、なによりも特筆すべきは、スガダイローがフリーなアプローチや、指以外で鍵盤を叩く所作を一切入れていないことで。
いや、5曲めの後半とかフリーにいきそうないかにもスガダイロー的なフレーズも出てくるが、大半は見事に素晴らしくも美しい旋律に埋め尽くされている。

もうひとつの特筆事項として、ピアノの響きがとても綺麗で、濁り感のほとんど感じられない素晴らしい響きが聴ける。
1987年製のスタインウェイのフルコンとのことだが、よほど良いピアノなんでしょう。

ベストは、試聴でも聴けた9曲めで

スガダイロー "季節はただ流れて行く"(https://velvetsun.theshop.jp/items/10050195)

"Introducing Setagaya Trio" 世田谷トリオ

世田谷トリオは、世田谷在住の3人がジャムセッションの際に結成したピアノトリオと聞いています。
もう1年以上前になりますが、過去に1回ライブも見ています。
 "世田谷トリオ (20160908)" (https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63849052.html)

その世田谷トリオのアルバムが出ているってことで、一般流通されていないので、購入できるタイミングを探してたんですが、先日の後藤篤カルテットのライブ(https://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/64466324.html)のときに岩見さんから購入したものです。

メンツは、下記3人。自Blogでは見知った名前の3人です。
高橋佑成(P)、岩見継吾(B)、吉良創太(Ds)

収録されている曲は、高橋のオリジナルが3曲、岩見のオリジナルが1曲、Edu Lobo、Thelonius Monk、John Lennon、John Coltrane、Steve Swallow、Joseph Lacalle、
+2曲で全部で12曲
01 Omrai
02 Upa Neguinho
03 Thelonious
04 Unknown Tune
05 - Interlude -
06 TTR3
07 親指爆弾
08 Imagine
09 Giant Steps
10 Ladies in Mercedes
11 Tori
12 Amapola

ボーナスディスクをいただきまして
01 Pure Imagination
02 Lady Luck
03 Liquid Street
04 Congeniality
05 Bird Song

低音から高音まで縦横無尽に使い、少しアウトする気配を見せながらのダイナミックな演奏がとてもスリリングな高橋佑成のピアノ。
ゴリンとした低音での跳ねるような演奏が個性発揮の暴れた演奏って感じではないが、その分正統的なベースプレイが聴き度ことになっている岩見継吾のベース。
スウィング感のある心地良いノリを見せるドラミングから、小刻みに激しいドラミングで盛り上げていくところがゾクゾクする吉良創太のドラム。

ゆったりしたブルース調のテーマに、フリー感のあるドラムとベースが絡む1曲め
Elis Reginaの歌で有名なブラジルの古いサンバ調の曲を、軽快に小気味良く奏でる2曲め
Thelonious Monkの曲を、少しテンポを速めてエキゾチック感をさらりと聴かせる3曲め
4曲めがエレピに変えて、ゆったりしたテーマのちょっとFUSIONな雰囲気を持った曲
生ピのしっとりとした演奏から徐々に盛り上がっていく8曲め
うねうねした電子音によるテーマが気持ち悪い(褒めてます)9曲め

といった感じに、いにしえの曲から新しめの曲、ブラジル音楽からロックからと、先般聴いたライブでは、もっとスタンダードとか往年のジャズを素材にした演奏が多めだったのが、演奏の素材の幅を格段に広げていて、聴いていない約2年の間にだいぶ変化していていることを窺わせる。

全体としては、さまざまなスタイルの曲を素材にして幅広い演奏を聴かせるが、通奏的にキレがあるというか、音を繋げない演奏スタイルが大勢を占めることでパキッとした雰囲気を出しているのがこのトリオの特徴的な部分と言えそう。


購入時にボーナスディスクをいただいてて、そちらは、
演奏のクオリティ的には、なんらヒケをとるもんではなく、ただただアルバム全体のバランスと容量の関係で落としただけと思われる内容。
5曲余計に世田谷トリオの演奏が聴けて満足度上昇でありました。


ベストは、3曲めで。
記事検索
Amazonライブリンク
Recent Comments
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ