この盤は、井上銘の名前で惹かれてチェックしていたんですが、日本の若手ミュージシャンの演奏は聴けるなら聴いておこうと、買いを決めています。
財布の紐が絞り気味の時だったら買ってなかったかもしれません。
メンツのうち、ドラムの福森康は、佐山雅弘の遺作 "B'Ridge"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64583078.html) 他で聴いています。
リーダーの浦ヒロノリは、福岡を中心に活動をしている人のようですが、ベースの高橋佳輝とともに初聴きのはずです。
かくいうメンツは以下の通り。
浦ヒロノリ(As)、井上銘(G)、高橋佳輝(B)、福森康(Ds)

演奏曲は以下の通りの5曲、すべて浦のオリジナルで良いと思います。
1 Quiet Storm
2 Walking in Blue
3 Grateful
4 Home
5 River Waltz

最近の、クラブ系で使いそうなリズムパターンにサックスのゆったりめのテーマが乗る1曲め。
井上のギターが刻むカッティングが格好良い。

浦のサックスは丁寧にフレーズを繋いでいて、破綻することなく流暢なサウンドを聴かせる。
テンションが上がる場面も、音色は変化させてくるが、フレーズは冷静にきっちりと淀みなく吹き切る。
スタジオ録音で粗さの出にくい状況というのもありそうなので、ライブではどんな演奏をしているのかちょっと興味を惹かれる。
2曲めがスローな曲で、3曲めがポップな8ビート、5曲中3曲がスローな曲でエモーショナルな表現のほうが得意なのかもしれない。
リズムの二人はきっちりとしたリズムキープ力を発揮して気持ちよく曲にノれる態勢を構築している。
聴きどころは、当初の予想通りに井上のギターになってしまうが、演奏の凄さは当然だが、バッキングもソロも音が出ている場面が多めでもあり、音量もしっかり出ているのもあって、演奏のどの場面でも気がつけば耳がギターに引っ張られているような感じ。
ちゃんと耳を引きつけるだけの揺るぎないしっかりとした力量を感じさせる。

ベストは1曲めにします。

"Grateful" 浦ヒロノリ(https://www.amazon.co.jp/dp/B07TBCJG1Q/)