北川潔の新作は、前作と同じく、石若、片倉のトリオでの演奏。
 "Turning Point" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64350959.html )
石若、片倉ペアは、何度も書いているが、Tower限定のトリオ作で度肝を抜かれた、その当事者。
 "Live at The Body & Soul" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61999075.html)
居住が、米国と日本ってことでなかなか共演する機会はないとは思うが、このトリオは北川もかなりの満足度をもって挑んでいるのではないかと推測できる。
今春に日本でのリリースツアーが予定されていたが、コロナ騒動ですべてキャンセルになってます。
おそらくライブ会場では販売されたであろうこのアルバムの入手についても、現状一部お店でしか扱いなく(大手では扱いなし。)実店舗も閉まっている中、かなり難儀な状態になっている。自分はDiskUnionの通販を利用しました。

あらてめてメンツ。
北川潔(B)、片倉真由子(P)、石若駿(Ds)

演奏曲は、以下の通り。すべて北川のオリジナルで全部で10曲。
1.Thought #5
2.Wishy-Washy
3.Believe It or Not
4.Thought #6
5.Forgiveness
6.Cross the Line
7.Thought #7
8.Spring Night
9.Side Sleeper
10.You Know What

#のついた曲と最後の曲がベースソロで、他のすべてがトリオでの演奏。
アグレッシブでドライブ感のある4ビートの2曲め、疾走感のある8ビートの3曲め
、エレガントなワルツテンポの5曲め、ダイナミックな4ビートの6曲め。
いずれも粒たちの良い片倉のピアノ、しなやかにビートを刻む石若のドラム、と躍動感と
緊張感とを感じさせるハイクオリティなピアノトリオを楽しめる。
そして、ベース。
その力強いサウンドがかなりな魅力を放っていて、とくに都合4曲おさめられているベースソロだが、弦が胴を叩く音、北川の息遣いと臨場感のトラックで、トリオ演奏もさることながら、このベースソロが大いなる聴きどころになっているのは間違いのないところ。

ベストは6曲め

"Spring Night" Kiyoshi Kitagawa (https://diskunion.net/jazz/ct/detail/1008111625)