石若駿がリーダーを務めるSMTKの2作めで、これが初のフルアルバムになります。
前作は、Tower限定でリリースされたミニアルバム(EP?)で紹介は下記
 "SMTK" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/474772985.html )
これが2020年4ガツ15日のリリースで、本作が5月20日ということで、おそらくアルバムのために録音した曲が1枚では収まらないだけの量でありはがらクオリティが高かったんで、こっちも出しちゃいましょう的なノリだったんじゃないかと推測する。
そして、そのEPを安価にリリースすることで予告編的な意味合いも込めたんじゃないかと推測するが..。

メンツは、当然だがまだまだ不変の下記4人
石若駿(Ds)、細井徳太郎(G)、Marty Holoubek(B)、松丸契(Sax)

演奏曲はすべてメンバーのオリジナルで、松丸が2曲, 細井が3曲, Marty Holoubekが3曲, 石若が1曲という内訳。
このバンドでは石若の曲の使用頻度は低そう
本編7曲に、ボーナスディスクにライブが2曲分入っていました。
1.SUPER MAGIC TOKYO KARMA
2.3+1=6+4
3.Otoshi Ana feat.荘子it (from Dos Monos)
4.Let Others Be the Judge of You
5.Where is the Claaaapstaaack??
6.ドタキャン
7.My Country is Burning
8.すって、はいて。
9.長方形エレベーターとパラシュート

B1.Otoshi Ana (Live Ver.)
B2.ホコリヲハイタラ (Live Ver.)

作風は基本的に前作と大きく変わるものではないが、本作を聴いていてふと思ったのは、ロックなリズムにフリー濃度の高い即興を重ねていくような展開が中央線ジャズの発展系みたいな感触を感じたこと。
ラップとか電気処理したボーカルとかが入る曲が含まれており、印象としてはジャズというよりも、もっと新しい音楽に位置つけたいようなそんなサウンド。
もしかして、中央線ジャズの発展形がこんなサウンドになるのかもとかそんな印象も持ったが、本人達にとってはもっと広く日本のジャズの発展系くらいの意識を持っているのかもしれない。
速いフレーズをものともせずに暴れまわる石若のドラム、ロックテイストをたっぷりと感じさせながらしっかりジャジーな細井のギター、ドライブ感のある攻めたサウンドのベース、フリーキーにアヴァンギャルドなサウンドで咆哮するサックス。電子音を操るのも松丸であろう。
メンバー全員20 代だったと思うが、各人の現代感溢れるセンスをしっかりたっぷりと感じさせるような先鋭的で過激なサウンドに仕上がっている。
前作より若干だがギターの主張が減じているか?
3曲めがラップをフィーチャーした曲で、個人的にはアレだが、これも若い世代の一般的なセンスであることは理解している。
ボーナスディスクは、ライブ音源が2曲、上記ラップ入りの曲のラップなしバージョン(個人的にナイスと言いたい)と前作からの曲。
2曲めが客いじり、曲後のMC入りのライブ感たっぷりで好感触。

ベストは本編の2曲めにしましょう。

SMTK "Super Magic Tokyo Karma" (https://www.amazon.co.jp/dp/B085RNL3L6/ )