石若駿のSongbookシリーズの5作めがリリースされました。
初作が2017年なので、約1年1枚のペースでのリリースってことになります。

過去の4作は以下の通り。
 "SongBook" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64021298.html
 "SongBook2" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64343657.html
 "Songbook3" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64679619.html
 ”Songbook4” https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473056188.html

これまで自身作曲の曲を、角銅真実をはじめ数人のボーカリストを招いて歌ってもらっていたものを徐々に角銅の比重があがっていき、本作では角銅だけのボーカルということになっている。
演奏も、石若自身が多くを 本作ではドラムとピアノ等鍵盤楽器は自身の演奏だが、他の楽器はそれぞれ仲間のミュージシャンを起用している。
角銅真実(Vo)、 西田修大(G)、 Marty Holoubek(B:2-6)、 佐藤良枝(Cl:2-4,6)、 Niran Dasika(Tp:3)、 松丸契(Cl:4)、石若駿(Ds,P)

演奏曲は、7曲めが角銅の曲で残りは石若のオリジナル。
1.Semitori Shonen
2.Natsuyasumi
3.Messe Basse 1
4.Messe Basse 2
5.Messe Basse 3
6.Messe Basse 4
7.Happy Song   

全体に、これまでのアルバム通りに牧歌的な雰囲気を持った曲が多いが、これまでよりもノリ良く聴けるような印象。
曲としても明るめでほど良いテンポが大半を占めており、前作でも多くの曲で起用されていた西田のギターが、ここでは全面的に起用されロックテイストのあるギターでポップな雰囲気を出しているのが大きいか。
また、角銅のファルセットでの歌唱が、ある種の重苦しさ(褒めてます)を加えて独特な石若SongBookワールドを作り出している
これが5作めとなるこのシリーズだが、おおおざっぱな印象としては「Songbookスタイル」のようなものが確立されてきていると感じられ、聴いていてこれはSongbookの中の曲だなというのがわかってくる。
おそらくではあるが、このシリーズは石若のライフワーク的なものだと思っているが、固有の音世界をしっかり構築してきたということなんでしょう。
トラックタイトルも、毎回ちょっと楽しみにしているのだが、今作はMesse Basseだらけでそこはちょっと残念。
歌詞があるので、その語を拠り所にすることで普通の人は普通に聴けるというのもあるかもしれないが(その詩にどんな意味があるかはちょっと悩みそうだが)、個人的にはやっぱり演奏を主体に聴いてしまっているのは。。。

ベストは、7曲めにしましょう。

"SongBook5" 石若駿 (https://www.amazon.co.jp/dp/B08JZB4KS5/ )