片山広明が亡くなったのが、2018年11月13日(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64655989.html )
翌11月14日に予定されていた明田川荘之とのデュオは、その直前に片山の体調不良を理由にソロに変更。
(結果的にキャンセルになったらしい)
個人的には、原田とのデュオを7月21日に聴いている(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64556399.html )。

記録音源としては、"Last Order"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64588498.html )が同年7月にリリースされているが、このアルバム以降はこれまで音源の発売はなかった。
本作は、2018年6月に行われたサックスカルテットのライブに、対バンの4管獣とのアンコールを加えて、メンバーの立花秀輝がCD化したもの。

メンツは、若手を含めた渋さホーンズといった様相の4人
片山広明(Ts)、鬼頭哲(Bs)、立花秀輝(As)、松原慎之介(As)

演奏曲は片山の演奏でお馴染みのものが並んでいる感じだが、全部で6局。語りだけのトラック(MC)が3つ含まれる。
そして、4管獣が入ってのアンコールが1曲という構成。
1. Four SAX
2. All of Me
3. MC
4. Hallelujah
5. MC
6. Go-Kart Twist
7. Lawns
8. MC
9. Before the Liquer Store Closes

Encore with SIKANJYUU
10. Better Git In Your Soul
11. Ending

4本のサックスの多彩なサウンドが飛び交うフリーフォームの猛者たちによるリズム楽器なしの演奏
テーマとか、キメるべきところはしっかりキメてくるので、そのアンサンブルの妙技をどっぷりと堪能することができる。(そんなところが中央線ジャズなんだと思う)
もっともフリーな演奏のパートでも絶妙に音を重ねているのか、不協和なサウンドが出てくるようなことはなく、
4本のサックスのカオスでありながら端正な音の重なり合いをたっぷりと楽しませてくれる。
1曲めは途中途切れないところからall of me が顔を出してくると(2曲めなのだがいつのまにかトラック上は2曲めになってる)2曲め(トラック上は4)は、片山おハコのハレルヤ、4者の持ち味を充分に発揮したような迫力たっぷりの演奏。
以降も、MCどころかヤジもハプニングも含めて小さいハコでのライブを全部おさめちゃったような内容で、笑いあり、感嘆あり、感動ありのこってりとした内容にお腹いっぱいになりますです。
選曲は、片山さんのおハコな曲が多いのは、中堅若手が、しっかりリスペクトしているということでしょう。
トラック9が、「酒屋が閉まる前にお酒を買いに行こう♪」の大合唱になだれこむ大曲^_^
そのあとが、四管獣が入ったより大所帯での演奏でアンコール。

ベストは、トラック4に尽きるでしょう。

"刻 HASHed Music" Hiroaki Katayama 4SAX (https://katayama4sax.wixsite.com/website )