コロナ禍で、入手困難だったりそこまで手が回らなかったりでこれまであまり聴けていない邦人ジャズを集中的に聴かせてもらう機会を得ました。
これから散発的にちょっと古い日本人のジャズの紹介が紛れ込む予定です。

最初が、板谷博さん。
生活向上委員会大管弦楽団(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a8022528.html )の創設メンバーのひとりで、Guilty Physic名義で2枚のリーダー作を残す。
1996年48歳で他界。

彼の残したリーダー作2枚をまとめて紹介します。
前者が1990.9.6 新宿 PitInnでのライブ、後者はスタジオ録音だと思います。

メンツは、Guilty Physicというユニットで、2管2ギターというちょっと変則的なセクステット。
ライブのほうはさらに、パーカッションが増強されている。
Guilty Physic
板谷博(Tb)、松風鉱一(As,Ts,Bcl,Fl)
石渡明廣(G)、三好功郎(G)、八尋洋一(B)、小山彰太(Ds)
田中倫明(per)、ヤヒロトモヒロ(per)

"Shake You Up"
1 Skin Tight
2 Plain Song
3 Monkey Business
4 Just In Time
5 Watch You Step!
6 Foot Prints
7 Let's Talk About Mr. Charles Mingus

"VAL"
1 Bemsha Swing
2 Flashing-Point
3 Petit Waltz
4 All Is Quiet
5 New Ballad
6 Naima
7 Golsonia
8 Val
9 Over The Rainbow

フリー系日本人ジャズ、特に中央線界隈のものは、演奏が多少粗くてもその荒さが勢いとグルーブ感に直結してて、独特の雰囲気を醸し出しているという認識している。
が、ここでの演奏は、あまり粗さを感じさせないまとまりの良さがあり、程よく締まった演奏を聴かせている。
それでいて中央線ジャズらしいグルーブもしっかり感じさせる。
リズムがパワフルでしかも結構な煽り感を見せていて、とくにベースがかなりしっかりとしたビートを刻んでいるが、これがすべてに効いているような気がする。
ギターが2人入るのも特徴的だが、なんといっても石渡の音色が今も変わらぬ独特なもので、この支配力の強さは相当なものだと思う。
選曲も編曲も、そんなサウンドバランスも含めて、板谷の感性が出てきているものだと思うが、バタ臭過ぎず、それでいて強烈なグルーブが出ていて、なんだかわからんがもの凄いと感じさせる。
そんなサウンドを作り出すセンスに感服している次第。
そんなサウンドに個人的には、感心しつつも思いっきり楽しませてもらっている。
最後の最後がしっとりと奏でられる、Over The Rainbow。もの悲しく響くところが...。

ベストは、"Shake You Up" の5曲めにしましょう。

"Shake You Up" (https://www.amazon.co.jp/dp/B000064HZ5/ )
"VAL" (https://www.amazon.co.jp/dp/B0037VZAQS/ )