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松本茜のアルバムを聴くのは、2017年の"Night & Day" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64126986.html)以来。
本人のHP(http://www.akanejazz.com/akanejazz/Welcome.html )を見ると、これが7枚めのリーダー作で、たぶん初めてのソロ作だと思います。
スケジュールを見るとしっかり埋まっているので、人気は全然衰えていません。(当然ですね)
個人的には、以前はライブも行ってたりしたんですが最近はとんとご無沙汰で、この盤も実は聴かせてもらってます。

松本茜(P)

Richard Rodgers(1,4,7)が3曲、とOscar Peterson(3,9)が2曲、Duke Ellington(1), Don Meyer(5), Burton Lane(6), Phineas Newborn Jr.(8)が各1曲で全部で9曲
1.Little Girl Blue
2.Sophisticated Lady
3.Laurentide Waltz
4.Spring Is Here
5.For Heaven's Sake
6.Too Late Now
7.My Romance
8.Sugar Ray
9.Hymn To Freedom

少し強めのタッチでのハキハキとした演奏で、有名曲を料理していく程よくエレガントで、程よくダイナミックな演奏。
テーマのキラキラとしたおかずを挟んで小気味よくころころと聴かせる技は健在。
そのテーマも、少しタメを効かせる程度の抑揚はつけるが、基本はほぼ崩さずにきっちり弾いていてわかりやすい。
このスタイルは松本茜らしいなと感じさせる。
ソロでの演奏ということで、自身の気の向くままにテンポの揺らぎも抑揚もつけることで、松本茜の世界をつくりあげていく。
音数が極端に多い感じではないが、表情も豊かに気持ちよくスウィングする演奏は聴いていてとても心地良い。
もしかしたら、彼女はソロでの演奏のほうが映えるんじゃないかと感じたくらいだが、はてさて。
ミディアムテンポくらいの小気味良い曲を多く選んでいて、そんな選曲のセンスも秀逸だと思う。

ベストは、8曲めにしましょう

"Little Girl Blue" 松本茜 (https://www.amazon.co.jp/dp/B09SVF9WYB/ )