菊地成孔プロデュースの女性ボーカルのアルバムは、これまで多分4人6枚のアルバムが作られていますが、全部まで買わなくて良いやという気分で、少し買ってない盤がありました。
が、ここのところ良いタイミングがあって、結局全部揃えてしまいました。
 ものんくる "南へ" (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62945770.html)
 UA×菊地成孔 "Cure Jazz Reunion" (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62881162.html)
 小田朋美 "シャーマン狩り" 今日紹介 (http://www.amazon.co.jp/dp/B00G3CBV5W/)
 けもの "LE KEMONO INTOXIQUE"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63238654.html)
 ものんくる "飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたち"  (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62039921.html)
 UA×菊地成孔 "Cure JAZZ" (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/37817948.html)
 Rinbjo "戒厳令" (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63053578.html)

本作は、その漏れていた1枚ですが、dCprGの新作"フランツ・カフカのサウスアメリカ" (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63222765.html)にメンバーとしてクレジットされているのを見つけ、演奏がちょっと良いなぁと思ったら、そう言えばサポートメンバーとしてライブに参加しているというのを読んだ記憶がよみがえり、俄然聴いてみたくなって買い込んできた次第であります。

メンツは弦楽4重奏に、ドラムを加えた面容となります。
吉田篤貴(Vn on M-2,4,7,8,9)、雨宮麻未子(Vn on M-2,4,7,8,9)、舘泉礼一(Vl on M-2,4,7,8,9)、関口将史(vc on M-2,3,4,7,8,9)、田中教順(ds on M-1,2,3,4,5,6)
プロデュース: 小田朋美/菊地成孔

演奏曲は3曲のカバー(Perfume、小池玉緒、SPANK HAPPY)と、4曲の有名人の詩を使った曲、他2曲という構成。
01. Love the world
02. 〔風が吹き風が吹き〕
03. ぬすびと
04. 雨よ降れ
05. 鏡の中の十月
06. Angelic
07. 狩りの技法 Op.1
08. Mのロマンス
09. カムダウンモーゼ

1曲めがPerfume、5曲めが小池玉緒 6曲めがSPANK HAPPYとカバー曲を入れ、2曲め3曲めが宮沢賢治、4曲めが谷川俊太郎、9曲めが寺山修司の詩に曲を付けたものと、カバー曲は、(個人的に、5曲めの小池玉緒は知らないはず)小田さんのアレンジで。

しかも、演奏は曲により、概ね弦楽四重奏+ピアノ弾き語りと、田中教順(DCPRG)のドラムとのデュオ演奏と、ごくシンプルな構成にて表現。
共同プロデュースに名を連ねている菊地さんは、作詞作曲編曲演奏には手を出さず、選曲曲順アルバムタイトル程度らしい。

詩に曲を付けたものは、小田さんの作曲能力とアレンジとが絶妙で、詩はちゃんと歌詞として機能している。
女声のシンプルな演奏の楽曲と言うことで、曲調はとりたててPOPなわけでもなく、さりとて弦楽四重奏から想起される荘厳なクラシカルな演奏というわけでもなく、ほどよくJAZZ色を感じさせつつ落ち着いた雰囲気を湛えたもの。
カバー曲ともども、原曲の良さを維持したまま、あるときはしっとりとあるときは大胆にとしっかりとアレンジされ小田ワールドを作り上げている。

ピアノ演奏も大胆に優しいサウンドでなんか良い感じ。この雰囲気を菊地さんが気に入ってDCPRGに起用したってことなんでしょう。
とはいえ、DCPRGでは生ピじゃなくエレピ(ほぼ初体験)での演奏ですが..。

カバー曲もとても魅力的な仕上がりで、個人的には、好きなんですがベストは4曲めでしょうか。


小田朋美 "シャーマン狩り"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00G3CBV5W/)