菊地成孔の最近の音楽の活動は、新音楽制作工房(https://www.shin-on-gak.com/ )を除くと、このぺぺ・トルメント・アスカラールと子供スパンクハッピーくらいじゃないかと思う。
本作もフィジカルのリリースは、香水とセットで\48,000とものすごく高額なものであります。
が、配信もされているので、自分はその配信のほうで聴いています。
過去のぺぺ・トルメント・アスカラールのアルバムは以下の通り(DL作除く)で、最近作が約10年前で驚いた
"戦前と戦後" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62541137.html )
"New York Hell Sonic Ballet"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58840789.html )
"記憶喪失学"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a55787861.html )
"野生の思考"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a41109388.html )
メンツは弦楽器以外は不変のようで、本作では以下の通りの面容となってます。
菊地成孔 y Pepe Torment Azucarar
菊地成孔(Sax,Vo,Per)、大儀見元(Per)、田中倫明(Per)、林正樹(P)、鳥越啓介(B)、早川純(Bandneon)、堀米綾(Harp)、
牛山玲名(Vln)、田島華乃(Vln)、舘泉礼一(Viola)、関口将史(Cello)
演奏曲は菊池オリジナルが共作含め6曲、丹羽武史(3), Massacre(5), Vardan Ovsepian(6)で全部で9曲。
1 闘争のエチカの歌
2 京マチ子の夜
3 アンリ・ルフェーブル
4 小鳥たちのために II
5 キリングタイム
6 私が選んだ貴方への頌歌
7 色悪
8 ルぺベレスの葬儀
9 天使乃恥部
菊地が歌詞の有無はあるにしても歌う曲が4曲。ただし4曲めは「パ」しか言ってない
その菊地は2曲めのサックスソロがエロ素晴らしく、さらにそこに絡む林のピアノもこれまた素晴らしい。
他の曲でもサックスは聴けるが、その迫力と官能が同居したようなサウンドは菊地ならではと言いたいもの。
そして、いずれの曲もアレンジが秀逸で、ちょろっと紛れ込むハープの音にハッとしたり、バイオリンとバンドネオンの掛け合いにうっとり聴きいったりと、エレガンスと官能と狂気と驚喜とが入り混じったサウンドが次から次へと繰り出されるさまに圧倒される。
5曲めのドラマチックな展開の派手さは特筆かもしれない(いや、やりすぎかも
最後の曲は、レコードのスクラッチ音から始まり、途中にナレーションを入れたり遊び要素多め
ベストは8曲めにしましょう
"天使乃恥部" 菊地成孔 y Pepe Torment Azucarar (https://magazine.tunecore.co.jp/newrelease/421213/ )