日本のジャズを聴け     (和ジャズBlog)

最近の日本のジャズは、もの凄く面白い!! もっともっともっと聴いて欲しいので、たくさん紹介します。

"More Chaos" Tenors In Chaos

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Tenors In Chaosは、3本のサックスをフロントに据えた6人編成のバンドで、黒田卓也の主催するレーベルから2024年に1枚めのアルバムを発表している。
その紹介文は下記。
 "Chaos" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/503450775.html )
前作から1年を経て2枚めのリーダー作が出たので、こちらもしっかり買い込んできたもの。

メンバーは前作から不変で以下のとおり。須川崇志が入っているのが今思うと白眉だなぁと..。
前作では、黒田が客演していたが本作はゲストなしの6人でだけの演奏となっている。
西口明宏(Ts)、 陸悠(Ts)、 馬場智章(Ts)、 David Bryant(P)、 須川崇志(B)、 小田桐和寛(Ds)

演奏曲は、西口が2曲、陸, 小田桐, 馬場, David Bryantが各1曲のオリジナルに、John Coltrane, Tommy Wolf, Victor Young, Chick Coreaを加えて全部で10曲。
1.Blue Train
2.D's Got Changes
3.Preference
4.First Light In Basque
5.Sidestep
6.At the Edge of Silence
7.Steam Train
8.Spring Can Really Hang You Up the Most
9.Stella By Starlight
10.Tones for Joan's Bones

冒頭曲がJohn Coltraneの有名曲だが、かなり大胆なアレンジで、一瞬曲を見紛う。
前作でも大胆なアレンジが特徴的だったのでこのユニットの、持ち味になるんでしょう。
ピアノトリオによる露払いから、サックスの重合的なサウンドへと雪崩れ込む出だし。
五月雨的に複雑に絡み合うサックスのサウンドの迫力は筆舌に尽くし難いものがあるのはいずれの曲でも変わらぬ、このユニットのこれも持ち味。
本作の聴きどころが、このサックスによる分厚い音圧と緻密なアンサンブルであることは間違いないところ。
それと、バッキングが主体のはずのピアノトリオが実は良い味を足していて、要所で聴ける鋭いサウンドに何度もハッとさせられる。
ソロも、当然サックス(3人の聴き分けはちょっと厳しい)の熱気溢れる演奏もたっぷり楽しめるが、それと同程度に、ピアノ、ベース、ドラムのソロもあって、こちらも充分に楽しませてくれる。
ピアノの幾分クールさを感じさせるサウンドも、ベースの運指強く奏でられるメロディアスなフレーズとともに、いずれもしっかり聴きどころになっている。
それにつけても、3本のテナーによる音圧と迫力の凄さよ。

ベストは10曲めにしましょう

"More Chaos" Tenors In Chaos (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FRRSL5VY/ )

"まにまに" CRCK/LCKS

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CRCK/LCKSの7作めのアルバムがリリースされました。
過去作の紹介は以下のとおり。
 "CRCK/LCKS" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63750539.html )
 "Lighter" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64210000.html )
 "Double Rift" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a64572120.html )
 "Temporary" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/472752629.html )
 "Temporary vol.2" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473385838.html )
 "総総" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/499668379.html )
 "Rise in the East" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/504725065.html )
一番最初が2016年だが、活動開始は前年とのことなので、これで活動歴は10年になります。
こんな長く続くユニットだとは思ってもいませんでした。
しかし、本作の告知に2nd Albumとあるのが??と再確認しましたら、1st Albunmが"Temporary"で、"CRCK/LCKS","Lighter","Double Rift","Temporary vol.2","総総"はEPという扱いなんだそうです。
"Rise in the East" はライブ盤なんで別扱いなんですかね。

メンツは前作から不変の以下のとおり。まだまだ頻度は低いだろうけど活動は続くんだろうなと思わせる。
小田朋美(Vo,Key)、小西遼(Sax)、井上銘(G)、越智俊介(B)、石若駿(Ds)

演奏曲は、小田が7曲、越智,井上,石若が各1曲、メンバー共作が3曲で全部で13曲。
1. あらわらわ
2. レンタル神様
3. 真空パック
4. Psycho Sky
5. T.I.C.
6. 沖に出たら
7. 枝と嵐
8. バラライカ
9. つまらない毎日
10. Tiny Mirror
11. 7月27日
12. You say goodbye
13. manimani

曲調としてはこれまでのCRCK/LCKSの楽曲から大きく変化があるわけではなく、ジャンルとしては、日本語のボーカルがしっかりと入るポップスの範疇になるのはこれまでと同様、そしてジャズなスパイスをたっぷりと混ぜ込んだサウンド。
石若が好みそうな和音の繋がりとか、曲の途中での急な変化、ブレークとか本作でもピリリとした鋭い刺激とか本作でもしっかりと健在。
全体のイメージとして、牧歌的な曲が増えているような印象を受けることと、重苦しい歌詞の曲がだいぶ減っているが、毒は振りまかれているような感じ(もともと歌詞をしっかり聴きながら音楽を聴いていないので印象でしか語れない)がしている。
が、これまでのアルバムより強インパクトな曲はなかったかなぁという印象ではありますが。
何度か聴いていて、なんとなくだが多少「ものんくる」(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62039921.html )のような気配が混じっているような感じもしている。
演奏は、当然だが聴き応え充分の文句無しなのは当然であります。

ベストは12曲めにしましょう。

"まにまに" CRCK/LCKS (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FP4LMGSC/ )

"LIVE" 須川崇志 Banksia Trio

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Banksia Trioの4作めがリリースされました。今作が初のライブアルバムということになります。
前作までの紹介は以下の通り。"Time Remembered"は2020年の年間ベストに挙げています。
 "Time Remembered" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/473722748.html )
 "Ancient Blue" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/481404452.html )
 "Masks" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/499737558.html )

メンツは、不変の3人。
須川崇志(B)、林正樹(P)、石若駿(Ds)

演奏曲は、須川が3曲, 石若と林が各1曲ずつに、菊地雅章, 坂本龍一で全部で7曲。
1. Drizzling Rain ()
2. Rain
3. MASKS
4. Stefano
5. Doppio Movimento
6. Yoshi
7. Gui

ゆったり揺蕩うような、そして美麗ながらシリアスな気配を持ったサウンドというのが第一印象
冒頭、自由度高めでちょっと捉えどころのないような感じから始まる。
が、聴き進めていくとテーマぽい箇所では、しっかりとしたフレーズを識別できるし、テンボ感も幾分でもはっきりしたものを感じとれる曲が増えてくる。
しかもキメのある曲とかもあって、実はしっかり構築された演奏でもあることが見てとれる
聴き馴染んでくると、3者の密接かつ繊細な音出しと交感、ヒリヒリするような緊張感と阿吽の呼吸によるサウンドに、どっぷりと魅了されることになる。
自由度高めなれど明快度の高い石若のドラム、キラキラとしたサウンドでありながらスピリチュアルな気配を孕んだ林のピアノ、低音の一撃で下支えするような振る舞いから、美しくも力強いソロを聴かせる須川のベース。
3者の持ち味を存分に表現したトリオ表現は、いつ聴いても至福であることは間違いない。

ベストは6曲めでしょう

"LIVE" 須川崇志 Banksia Trio (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FMR27J6P/ )

"如意ン棒~ぜんぶ、流れ星のせい~" 纐纈之雅代

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纐纈さんのアルバムを聴くのは2022年の下記作以来。「纐纈之雅代」と改名してからのアルバムは初となります。
 "Fukiya" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/491998430.html )
彼女のサックスのある種の強さがちょっと重たく聴こえ、個人的には頻繁に積極的に聴きたいものではない(ゴメン)ことが多いんですが、巷の噂では実力はメキメキ上がってきているらしいので、聴けるときは聴いておきたいってことでこれは聴かせてもらっています。

メンツはピアノレス、ギター入りのカルテットで下記面々。
纐纈之雅代(Sax)、潮田雄一(G)、落合康介(Bass,馬頭琴)、宮坂遼太郎(Per)

演奏曲は、纐纈のオリジナルが6曲、集団即興が2曲、に有名曲が2曲(1,4)で全部で10曲。
1.St. Louis Blues
2.如意ン棒 OUT
3.あやめ
4.Lonely Woman
5.煩悩という名の扉
6.ひかりのぼくら
7.へび使いごっこ
8.如意ン棒 IN
9.月と海
10.Beatnik

ギターのイントロから始まるが、これだけだとこの後どうなるか判らない不安感からのオープニング。
そんなところから、力強いドスの効いたサックスが怒涛の如く響き渡ると、あぁぁの纐纈さんの音だと頭に蘇ってくる。
前半は、1曲めのSt. Louis Bluesとか4曲めの.Lonely Womanとかスタンダードを含むしっかり曲の体裁のある選曲が多めに始まる。
が、徐々に即興の比率が上がり、よりカオスな状況に突入してゆくところは、それこそが真骨頂であるのが自明なのでワクワク感しかない。
7曲めはタイトルの通り、あの笛を模したサックスを前面に配した即興が前面に出た曲。
後ろの馬頭琴とパーカッションが、怪しい雰囲気を増長していて、全体として「蛇使い」の怪しさが出ていて楽しい。
9曲めは、ギターが琴の音色で和楽(雅楽)な雰囲気を醸すが、サックスが音色こそ違うが尺八的なサウンドを入れてくるような感じだが、正直なところ纐纈節炸裂で和楽(雅楽)な雰囲気を(良い意味で)破壊していくところが痛快な作品というのがあっていると思う。
最後の10曲めは大絶叫大会のフリーな演奏で締めくくられる。

ベストは3曲めにしましょう

"如意ン棒~ぜんぶ、流れ星のせい~" 纐纈之雅代 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0DPBNWHXB/ )

Undercurrent 4(20251031)

20251031-b


Undercurrent 4のライブを見るのは、実に5年ぶり
そのときの記録が下記
 "20200725" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/476511111.html )

今回、アルバムが2枚同時にリリースされ、今回はそのリリースライブということで、久々の参戦となりました。
が、本当はもっと頻度高く聴くべきバンドだと思います。
 "Red" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/518547559.html )
 "Green" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/518628205.html )

メンツは不変の以下の面々。
渡辺隆雄(Tp)、加藤一平(G)、瀬尾高志(B)、芳垣安洋(Ds)

ステージは、扉の前に渡辺、左奥が芳垣、その手前に横向きで加藤、中央ちょっと奥に瀬尾が立つような配置。
選曲は、1st,2ndの両セットとも上記2枚のアルバムに収録されている曲を中心にしたものでした。
そういえば、Vera Cruzは演っていなかったです..。(聴きたかった)
1st setは定刻を5分も過ぎたところで開演し、50分くらい。
2nd setは20時20分過ぎに開始なので通常より早め、70分超くらいだったか、その後アンコールにも応えてくれました。
曲は、渡辺のオリジナルが多めに、瀬尾のオリジナル, Directions, Nefertitiを演ってたはず。
2nd setで、芳垣が奏でるビリンバウをフィーチャした曲が1曲あったのが印象的
さすがにライブを間近にみると、その迫力と勢いの凄さに圧倒されっぱなし。
終演後、右耳が聞こえつらくなるくらいの音をたっぷりと浴びてきました
今回、加藤の真正面に座って加藤の一挙手一投足をじっくりと目に焼き付けてきました。
ミュートを使わず、終始オープンで朗々とした演奏を繰り広げる渡辺のトランペットが清々しい。
似合わないほどオーソドックスなバッキングからの、強くエフェクトをかけたフリーキーなサウンドとか、動と静、秩序と混沌とが渾然一体に目まぐるしく駆け巡るような展開。加藤のギターのいつ聴いても刺激的で鮮烈な印象を受ける。
瀬尾のゴツゴツとしたサウンドがまた圧巻で、要所でアルコ弾きを多用してのパワフルな演奏にも圧倒され続け。
そして、芳垣の重厚感溢れる重量級でありながら実はしなやかさも感じられるドラム。
このフロントにはこのヘヴィ級のリズムでないと対峙できないということがまざまざとわかるようなサウンドをたっぷりと堪能。

アンコールにも応えてくれて、No Trunksでは恒例の忌野清志郎の曲、今回は"彼女の笑顔"を演奏して終了。
お客さんは15人くらいで、終演後CDにサインをいただき、ちょっと余韻に浸ったあと帰路につきました。

"Oner Act" Ortance

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坪口がリーダーを務めるOrtanceの3枚めのアルバムがリリースされました。
1枚めのが2019年、2枚めが2023年、そして本作が2025年ということで、徐々に感覚が狭まっているのは、バンド活動が好調だということでしょう。
 "Escargot" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/468894264.html )
 "Scenery" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/500272971.html )
本人のhp(http://www.tzboguchi.com/ )をみると、DiscographyがOrtanceだけのページに強制移動させられるので、Ortanceが活動の主な場であることが見てとれる。

メンツは当初から不変の以下の3人。
坪口昌恭(Syn)、西田修大(G)、大井一彌(Ds)

演奏曲はすべて坪口のオリジナルで全部で8曲。
1.Kishimi
2.Jungle Peace
3.Black Morpho
4.Tutuola Drink
5.Even Shuffle
6.Plum Blossom
7.You Are My Mirror
8.Milky Wave

シンセベースの強めな低音と、タイトで無機的なドラムが奏でるリズムに、バックには電子音が飛び交う、テクノ、テクノポップ、テクノジャズとでも言いたいようなサウンド。
フロントは、アコピとエレピの双方を駆使してエモーショナルなフレーズを連発してくる坪口と、ギターはエキゾチックで非メロディアスなサウンドが主、エフェクトでギターらしくない音色のときもあるが、それも含めてサウンドに熱気を与える効果が抜群で、そんなサウンドは西田が奏でる
電子音主体の疾走感のあるサウンドは、個人的に非常に好感度が高くて聴いていてとても心地良いサウンド
4曲めが、今や懐かしい高速なドラムンベース的なサウンドで、この4曲めが終わったところで拍手が入り、あらためてライブ盤であることを認識する

ベストは2曲めでしょう

"Oner Act" Ortance (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FLDBJR7H/ )

"Asleep Above Creatures" 梅井美咲

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本作は、ラジオを聴いていたらこの人がゲスト出演していて、かかった1曲がちょっと気になり、ドラムが中村海斗であることもあって勢いで購入を決めたもの。
この梅井さんは2002年生まれとのことで、まだ23歳という超若手。
すでにBlueNote東京、Cotton Clubで自身名義のライブをこなしている逸材のようです。
最近(2025秋)放映されているユニクロのスウェットのCMでピアノを弾いているのが彼女なのを知ったのはこの盤を購入してしばらく経ってからでした。

メンツは以下のとおりで、自身がいろいろな演奏をしつつ、記載の面々が参加しているということらしい。
白眉はAntonio Loureiroが1曲で客演しているところでしょう。
梅井美咲(P,other)
Antonio Loureiro(Vo:3)、Shoka(Vo:4)、Yuka Takahashi(Vo:6)
Kei Koganemaru(G:3,4)、Keisuke Furuki(B:2-5,7,9)、Kaito Nakamura(Ds:2-4,7,9)
Atsuki Yoshida(Vln:3,5,7)、Yuri Kamei(Vln:5,7)、Sumire Segawa(Viola:5,7)、Kirin Uchida(Cello:5,7)

演奏曲はすべて梅井のオリジナルで全部で11曲。
1. scq
2. ラウラ
3. Go around in circles
4. Loops
5. 刺繍
6. innerjade
7. ヴェイル
8. Daydream?
9. Stepping outside
10. prose-op.3
11. bye

一時期、日本の特に女性ピアニストを擁したバンドが超高速フレーズをこれでもかと駆使したようなジャズが多数出ていたが、それほどではないがそれでも速いフレーズを駆使したサウンドが中心。
最初と最後にプロローグ、エピローグ的な小品が入り、本篇はその間の9曲
曲調は、女性らしい煌びやかで優しさを感じさせるものという印象で、多少乱暴にひとことで言ってしまうと、おしゃれで美しいサウンド
シンセベース、エフェクト音、ノイズ音など電子音をしっかり駆使し、曲によっては弦楽器も起用したさまざまな音色も使って彩りよいサウンドに仕立てあげている。
ギターが入るとワイルドな印象が強くなる。
本篇のうちの半分て中村海斗が叩いており、これが購入動機の大きなところになっているが、細かいフレーズをたっぷりと使った縦横無尽なドラミングでグルーヴ感と躍動感とを披露している
このドラムが、かなり支配的で全体の雰囲気を引っ張っている
曲のところどころで声は入るが、通常は言葉にはならずボイスとしてだけで機能している。
3曲めでのAntonio Loureiroもそんな感じの起用。
その声音が特徴的ではあるが。6曲めがしっかりと歌詞のある歌が入る

ベストは3曲めでしょう

"Asleep Above Creatures" 梅井美咲 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FFGG1H8N/ )

"GREEN" Undercurrent4

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Undercurrent4は過去にライブを1回だけ見ています。が5年前...。
 "20200725" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/476511111.html )
その後もコンスタントにライブを演っていたはずですが、なぜか縁なく見逃しています。
そんなUndercurrent4が初のアルバムを出すってんで、これは買わねばと思っていたら。
そしたら、ライブ盤とスタジオ録音盤と同時2枚発売ってことで、ちょっとのけぞりました。
しっかり2枚とも買いました。
 "Red" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/518547559.html )
 "Green" (https://diskunion.net/jazz/ct/detail/1009085086 )

メンツは当初より不変の下記4名。
渡辺隆雄(Tp)、加藤一平(G)、瀬尾高志(B)、芳垣安洋(Ds)

演奏曲は、渡辺5曲、瀬尾1曲のオリジナルに、Wayne Shorter, Milton Nascimentoで全部で8曲。
1. The Beginning of The Next Chapter
2. Point Nemo
3. For Ann
4. Sonho da floresta
5. Kazahana
6. Nefertiti
7. Vera Cruz
8. Deriva - Song for Fukushima

冒頭、ベースのアルコ弾きにギターが絡むしっとりとした演奏がイントロ的にあって、そこからドラムが前面に出てきたところで本篇が始まる。
その本篇はラテン調のリズム。
基本は、芳垣の叩く一定のリズムを基にフロントが暴れる構図で、これがこのバンドの基本スタイルになると思うので変わらないところ。
3曲めがラテン調、4曲めは長い効果音的なイントロから始まるメキシコな曲。
6曲めの有名曲はレゲエ調のリズムで奏でられるNefertiti。
その次がこれまた有名曲のVera Cruzと、後半は有名曲攻めになっている。
アルバム全体として、テーマからソロへというお決まりのパターンにはなっているが、スタジオ録音のほうが曲の構成がすっきりまとまっていて、1曲の長さも程よいどころで作られている。
ただ、その分いろいろ“はっちゃけた“展開にはなっておらず、どちらが良いか甲乙つけがたいところ。
それがゆえに、両方を同時リリースしたんじゃないかと思う。

ベストは7曲め

"GREEN" Undercurrent4 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FJTQ43MB/ )

"RED" Undercurrent4

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Undercurrent4は過去にライブを1回だけ見ています。が5年前...。
 "20200725" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/476511111.html )
その後もコンスタントにライブを演っていたはずですが、なぜか縁なく見逃しています。
そんなUndercurrent4が初のアルバムを出すってんで、これは買わねばと思っていたら。
そしたら、ライブ盤とスタジオ録音盤と同時2枚発売ってことで、ちょっとのけぞりました。
しっかり2枚とも買いました。

メンツは当初より不変の下記4名。
渡辺隆雄(Tp)、加藤一平(G)、瀬尾高志(B)、芳垣安洋(Ds)

演奏曲は Joe Zawinulが最初で、残りは渡辺のオリジナルで全部で5曲。
1 Directions
2 R.S.S.
3 Reboot Type F
4 Last Wave
5 AMLDP5.0

芳垣の高速ドラムに渡辺がトランペットを被せるオープニングから始まる最初の曲は、マイルスの演奏で有名なDirections。
冒頭曲が電気マイルスである通り、ドラムはファンク系の音数多めの一定のパターンを延々と叩き続けているが、この芳垣の重量級の迫力あるドラムが実に見事。
ギターは、加藤一平。
バッキングの大半はギターの振る舞いに徹しているが、要所では一気に音色を変えた一撃をかます。
さらにソロでは、ギアを一段あげて加藤らしい過激な音をも駆使した特有のサウンドを振り撒いてゆく。
加藤はこれがなければ始まらない。
そして、渡辺のトランペット。
年齢からか、多少のミストーンがあるのはご愛嬌、そんなことを物ともしない圧巻の冴えざえしいサウンドが鳴り響く。
こんなフロントとドラムなので、ベースは瀬尾のゴツゴツとしたタッチで繰り出される低音でないと負けてしまうんでしよう。
しっかり存在感を見せるベースを聴かせている。

ベストは4曲めにしましょう

"RED" Undercurrent4 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FJTL857X/ )

"THE WORLD" BOCCO

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このジャケで、BOCCOというバンド名だけだと??となるが、メンツをみればこれは食指を動かされる面々で、どんなサウンドがでてくるか興味津々
ってことで買い込んできた次第。

メンツは、中央線ジャズではおなじみの下記面々。
とはいえ、ドラムの斉藤良は自blogを漁ると1枚しか出てこないので、他の面々よりは馴染みが少ない人でした。
石渡明廣(G)、松原慎之介(As)、落合康介(B)、斉藤良(Ds)

演奏曲はすべて石渡のオリジナルで全部で6曲
1. Wednesday
2. Round Steps
3. 凪
4. A-Zone
5. Cypher
6. Grandpa’s Dream

8ビートを中心とした選曲で、バラードが2曲、5曲めは4ビート
音色的には浮遊感のある石渡のギターに音色は硬めな松原のサックスとの対比が映えるようなもの。
演奏自体は、両人とも切れ味の良い速いフレーズを駆使したテンションの高い演奏ではあるが、キレの良い技を駆使する石渡に対して、エモーショナルに歌心のある松原のサックスという構図にはなっていて、この対比が良い感じにはまっているところが大いなる聴きどころになっている印象。
3曲め6曲めがバラードで、ここでも味わい深いサックスとギターをたっぷりと堪能することができる
3曲めでの落合のベースソロ、他でもメロディアスでよく歌うベースを聴かせているが、ここでのソロが秀逸で聴き惚れる
5曲めの4ビートが、高速4ビートでドラムとベースのグルーヴ感のあるリズムにのっかって石渡のギターが冴えわたる。
これがまた燃える萌える。

ベストは4曲めにしましょう。

"THE WORLD" BOCCO (https://www.amazon.co.jp/dp/B0FKPQS5Z2/ )
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