
1990年に結成された山下洋輔のトリオのアルバムで1993年にリリースされたもの。
往時の山下洋輔トリオというとベースレスの、ピアノ, サックス, ドラムという構成が普通のような感覚だが、この編成は1983年で終わっているので、この頃はオーソドクスな編成となっている。
この盤、実は有名盤でそれが故に購入してきたのだが、菊池成孔が山下組で演奏している音源です(唯一かどうかは未確認)。
が、ドラムの堀越彰の初録音でもあるらしい
さらに、林栄一も客演していてメンツは以下のとおり。
山下洋輔(P)、小松康(B)、堀越彰(Ds)
林栄一(As)、菊池成孔(Ts)
演奏曲は、山下(3曲), 堀越(1曲), 小松(3曲)のオリジナルを中心に、林のオリジナル他を入れた全部で10曲
1. Power Bomb
2. Synchronizer
3. My Grandfather's Clock(おじいさんの古時計)
4. The 88th Dream(88番めの夢)
5. Tongue Twister
6. Strawberry Tune
7. Like Jaz
8. Brick Block
9. Green Sleeves
10. Kurdish Dance
1曲めが後半でベースのアルコ弾きをがっつり効かせ, 2曲めではエレベを起用した曲、これはちょっとラテンな気配が感じられる。
いずれもトリオでの演奏。
ピアノソロ以外は、概ね落ち着いた展開をみせる
3曲めで菊地登場。
粗めの音色でゆったりテンポでテーマを演奏、その後のソロではフリー濃度が一気に上がる
さらに、ピアノの山下節が彩りを添える
6曲めでは林が登場。
テーマを1フレーズ吹いて、山下のソロに繋ぎ、次のソロが林の真骨頂と言える演奏で、速いテンポを一気に走り抜ける
8曲めが林、菊地両者の入ったトラックで、中央線ジャズ的な展開のフリージャズ感たっぷりの演奏
全体として、曲はスタンダードを含むオーソドックスなものを選んでいるが、演奏は要所でしっかりテンションを上げてきており、強力かサウンドをたっぷりと楽しめる
上述のとおり、山下組での菊地の録音として有名なアルバムなので、そこにだけ言及されることが多いと思われるが、林の入った演奏もトリオでの演奏も充分聴き応えのあるものでありました。
ベストは8曲め
“プレイグラウンド” 山下洋輔 (https://www.amazon.co.jp/dp/B00005FK2Y )