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壷阪健登は1995年生まれで、米国から帰国後にデビューをした若手。
今年、初リーダー作が出ていますが実はこれは未聴。
 "When I Sing"(https://www.amazon.co.jp/dp/B0CZXPWYQG/ )
参加作は聴いていて、浅利史花の"Thanks For Emily"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/499811728.html )、中村海斗の"BLAQUE DAWN"(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/499021152.html )と若手ミュージシャンのアルバムに参加しているのを聴いています。

今回、武蔵野スウィングホールでソロコンサートがあり、縁あって聴くことができました。
武蔵野スイングホールに赴くのはどうやら2019年のJeremy Pelt依頼のよう(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/471855325.html )。
コロナ渦もあるが、自分の勤務地変更の関係もあって足が遠のいていました。

ステージ中央にSteinwayが置かれ、マイク類は一切見えなかったので今回は完全生音。
過去スウィングホールはPA過多のコンサートが多かったので、これは朗報。

19時開演予定で、しっかり定刻通りに開演。
スタッカートの切れ味が秀逸で、スラーとの対比が光る。
打鍵の強弱の安定性、リズム感の安定性、そして紡ぐフレーズの安定性、おおらかでダイナミックでそれでいてひたすらに美しい。
スリリングという感じは個人的には受けなかったが、本当はある種のスリリングさを持ち合わせた演奏だったんだと思う。
個人的には、安心して演奏に酔いしれるような印象を持った。
そして、ピアノをしっかり鳴らしきっているように聴こえていたのも特筆で、ピアノの音色に聴き惚れていれば、それだけでも十分満足できると言ったら、演者には申し訳ないか。
演奏曲は1曲を除いてすべてオリジナル(リーダー作の全曲だったらしい。これを演るのは今夏が初とMCで語っていた)で、ちょっとクラシックコンサートのように感じられるところも。
服装が、白シャツに黒ズボン、黒革靴ってのも、そんな印象を助長していたかも..。
ソロピアノを始めたのが、小曽根真の影響だったとMCで語っていたが、小曽根の影響下にあるような演奏という印象を持ったが、本当かどうかは...?
1曲だけ演奏した非オリジナル曲は、季節柄のMel Tormeの"The Christmas Song"でした。
おおよそ2曲続けて弾いてMCをいれるような進行で、2ndセットで1曲弾いた後のMCでは、ソロピアノについて、ホールでのライブについて語ってました。

1stセットが50分、2ndセットも50分くらいで、アンコールにも応えてくれ、ました。充実のピアノサウンドを堪能させてもらいました。